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ある日の夜勤。
眠くてボーッとしながら突っ立っていると、軽快な入店音が鳴り響いた。午前2時、草木も眠る丑三つ時である。

「いらっしゃいませ〜」

掛け声と共にお客様がいるであろう自動ドアの方を見て、私はギョッとした。

剃り込みとタトゥーの入った銀糸のようなサラサラストレートの長い銀髪に、猫のような吊り目の三白眼、キリッと吊り上がった眉、細く高い鼻、薄い唇、シャープなフェイスライン…

ウヲヲヲヲ!!?イケメンニダ!!イケメンニダ!!!!
ウッッッッソありがとうSSRじゃん大好きかみちゃまチュッチュッ!!!!眠いけど夜勤頑張って良かった!!!!

突然のイケメン(この世界では多分ド醜男、わたしにとってはドシコ男、なんつって笑)の来店に一気に舞い上がる私。言い訳しておくが元来の私はそこまで面食いではない。面食いではなかったはずなんだけど、この世界のせいで自分基準のイケメンに死ぬほど飢えていた私は、イケメンを見ると舞い上がるミーハー女になってしまったのである。喪って改めて気づくイケメンの尊さ。哀れ悲しきモンスター。

ただ、このロン毛銀髪アジアンビューティーイケメンさんは私の声を聞いた途端ピクリと肩を鳴らし、マズイしまった、というような顔をして私のいる方は向かないように下を向いて棚の影へと隠れてしまった。

それもそう、あそこまでのイケメンなら、この世界では迫害対象。そういう顔立ちの人は外に行くにもサングラスとマスクは必需品。しなければ罵声や唾、酷ければゲロ吐かれる。外に行くなら醜男は顔隠すのが暗黙の了解、最低限のエチケットとされているのだ。特に女性の醜男に対する反応は凄まじいため、この反応になっても仕方ない。基本夜勤は男ばっかだし、男店員だったら多少態度がマシ(とはいえやはり酷い)だからサングラスもマスクもなくても良いかも知んないって思ったんだろうな。と瞬時に考察した。

もしかしたらレジ来る前に帰っちゃうかも…近くで顔拝みたいのに…と不埒なことを考えていると、カランカランという音がして、人影がレジ前に。ロン毛銀髪イケメンお兄さんだった。

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Kyoro丸。(プロフ) - 超面白いですね(笑)主人公の性格が癖強くて好きです(笑) (2023年2月11日 13時) (レス) @page13 id: ea6fdef67d (このIDを非表示/違反報告)
icchy(プロフ) - はじめまして!めっちゃおもしろくてハマりました✨是非どんどん続編期待してます!! (2023年1月9日 21時) (レス) id: 1c7a9fb991 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:怪人百面相 | 作成日時:2023年1月6日 15時

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