３. Like × Love

73 ページ13

***




今日は音楽番組の収録で昼からだったし
午前中は出掛けていていつもより遅く出たから。


與「実彩子、アメ欲しい？」

宇「うん！」

與「じゃあ、好きなの選んでええよ？」



楽屋に入ると、そこには私以外のメンバーがいて。



浦「A？珍しいね、最後に来るなんて」

『……ああ、ちょっと用事あって』


昨日の喧嘩があってからか、二人はすごく仲良くて。

宇野ちゃんと目が合うと、気まずそうに逸らされた。


私の足は、自然とにっしーのところに向いていた。


『にっしー早いね』

西「いつもこうじゃないもん。てか、昨日大丈夫だった？」


にっしーは少し小声で言うから、自然と距離が近くなる。


『大丈夫だって。心配してくれてありがとね』


宇野ちゃんの立場を考えたら相当辛いから
当分真司郎と二人でいるのはなるべく控えよう。


西「昨日帰っちゃったから、借りは今度ね」

『優しいって思ったのに！やっぱりにっしー嫌なひと！』

西「ごめん！嘘だからー！」



浦「最近、君たち仲良いよね」

西「それまで仲良くなかったって言いたいの？」


『いや、正直言ってそうでしょ？』

西「ねえ！ごめんってー！」



あんな過去も笑い飛ばせるくらい、思い出を作りたい。





.

74→←72

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す