赤羽くんと夕凪さん【暗殺教室】 (ページ10)

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♯8 ページ10

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朝。
大きなあくびをした私は目をこすって時計を探す。時刻は8時前。うん、いつも通り。

「心花起きる！学校遅れるよ！」

顔を洗って制服に着替えた私は、最近よく食べている小さなクロワッサンを口に入れるとバックを持って玄関に向かう。

「心花、今日は道間違えるなよ」

そう言って同じく玄関で靴を履くのは私の兄。

「最近は間違えないもん」

「よく言うぜ。半分寝たまま学校に行ったら、いつの間にか隣町事件。兄ちゃんは覚えてるぞ」

「一年前の話だから」

一年通った学校どころか、どうやって隣町に行ったんだってあの時は言われたっけ。しょうがないよね、眠かったもん。

「教科書持ったか？」

「うん」

「筆箱は？」

「うん」

「体操着」

「今日体育ない」

「じゃあ絆創膏」

「ある」

「弁当」

「………………ない」

兄さんのおかげでお弁当の存在を思い出した私は、お母さんから受け取り、学校に行く。8時過ぎに見えるのは、高齢の人や大学生くらいの人が多い。

登校途中、なんだかすごく瞼が閉じそうになる。まわりを見渡すと、小さな公園があり、その中にベンチがあるのも見つけた。

「ちょっとだけ」

ベンチに寝転んだ私は、3秒もしないうちに眠った。