赤羽くんと夕凪さん【暗殺教室】 (ページ47)

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♯44 ページ47

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イリーナ先生の『L』と『R』の発音の授業の次の日。

なんかイリーナ先生のご師匠さんがやって来て、殺せんせー暗殺の仕事を降りさせに来た。だけど殺せんせーが彼女を庇い、それならばとイリーナ先生とご師匠さんで烏間先生で殺しくらべをすることになった。

イリーナ先生が先ならばこの教室に残れる。でもご師匠さんが先なら、イリーナ先生はここを出ていくみたいだ。

「迷惑な話だが、君らの授業に影響は与えない。普段通り過ごしてくれ」

「………先生」

「どうした」

「負けたらイリーナ先生、本当にいなくなっちゃうの？」

「………………そういう賭けだ」

「そっか」

烏間先生の体育の授業が終わり、教室に戻ろうとした時、イリーナ先生が飲み物を持って走ってきた。

「烏間先生～！喉乾いたでしょ？はい、冷たい飲み物♡」

先生は飲み物を飲むように、怪しさ満点で烏間先生に勧める。プロって、こんな感じなのかな。

「大方筋弛緩剤だな。動けなくしてナイフを当てる」

烏間先生はすぐにイリーナ先生の作戦を言い当てた。その証拠にさっきまでの表情が崩れている。
でも身内に先生の特技はなかなか通用しにくいのも事実。わざとコケたイリーナ先生だけど、それも烏間先生にはフル無視された。

「ビッチ先生」

「さすがにそれじゃ、俺らだって騙せねぇよ」

「仕方ないでしょ、顔見知りに色仕掛けとかどうやったって不自然になるわ！！
キャバ嬢だって客が偶然父親だったらぎこちなくなるでしょ、それと一緒よ！！」

「「知らねぇよ！！！」」

「ぐぬぬ…(まずいわ。一刻も早く殺さないと、先生は凄腕。その気になれば一瞬でターゲットを仕留めてしまう)」

イリーナ先生は険しい顔をして、見えなくなった烏間先生の行く先をじっと見ている。
私は先生の近くに行って、服の裾を引っ張った。先生は不思議そうに私の方を向く

「先生、負けないでね」

「は？」

「……イリーナ先生の授業楽しいから。それに先生いなくなるの、やだよ」

「…！」

先生は目を見開いて瞳を揺らした。すぐにハッとすると、垂らしていた腕を組んで「フン」とそっぽを向く。

「私は殺し屋で教師じゃないわ。これもあいつを殺すための仕事で…」

「仕事でもいいよ。仕事でも、仕事の間は先生なんでしょ？」

そう言うと、イリーナ先生は髪をくしゃくしゃと掻いて「きぃ！！」と声を上げると教室に戻って行った。