赤羽くんと夕凪さん【暗殺教室】 (ページ42)

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♯39 ページ42

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赤羽くんは思い出したかのように、「あっ」と声を出した。

「俺も夕凪さんに言いたいことあったんだ」

「私に？」

「そうだよ。今日夕凪さん、アイツらに色々されたでしょ？」

色々って、部屋でのことかな…。

「うん」

「あんな簡単に男に肌見せちゃダメだよ。夕凪さん美人なんだから」

「うん」

「もうちょっとで夕凪さん、素っ裸にされてヤられちゃうところだったんだからね」

「うん」

「………………俺の言ってること分かる？」

「うん。服の上からよりもそのまま殴った方が痛いよね」

「全然違う」

「もー、夕凪さんってば……」赤羽くんは呆れたように天を仰ぐ。しばらく空を見てたかと思うと、赤羽くんは私の肩に腕を回してきた。

「あのね夕凪さん。男はみんな狼なんだから、相手を煽るようなこと言っちゃ駄目だよ？」

「……赤羽くんも狼？」

「そっ」

私は空を見上げる。赤羽くんは不思議そうに私を見つめる。

「じゃあ本来の姿には戻れないね」

「え？」

「だって、殺せんせーが月爆発しちゃったんだもん。満月はもう見れないから、狼に変身できない」

そう言うと、赤羽くんはさっきよりも大きく笑った。何でか分からないけど、涙まで流してた。
またちょっと冷めたストレートティーを私は喉に流した。