♯34 ページ37
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あの廃工場を出る頃には、有希子ちゃんはスッキリした顔をしていた。聞くところによると、殺せんせーが助けてくれたと。
“学校や肩書きは関係ない”
“清流に棲もうが、ドブ川に棲もうが、前に泳げば、魚は美しく育つ”
殺せんせーがそう言ってくれて、有希子ちゃんはお家の肩書きの呪縛から解放されたようだった。
そして、暗殺が全て失敗に終わった旅館内のお風呂。みんな一斉にお風呂に入ってます。
「そっちもやっぱダメだった？」
「うん。完ｯｯｯ全に読まれてたよ。射撃避けたついでにその辺の抹茶ソフト買ってきて私達の班に配ってた」
「こっちはちょっと見失った合間に、また舞子さんに変身してたよ」
みんな大変だったんだな〜。私はタオルを頭に乗せて、端っこの方で一人お風呂でポカポカしていた。
「そういや、カエデ達の班はヤバかったんでしょ？同じ修学旅行の奴らに拉致られたって……」
「でも、殺せんせーやみんながすぐに助けに来てくれたから。一番ヤバかったのは心花だけど」
「なになに？」
「それが一人別の部屋に連れ去られてさ。もうなんか、色々はだけてダメだった。あれはR 18」
「「えーー！？」」
そうみんなが驚いてる中、私はちょっと移動して有希子ちゃんに「R 18ってなに？」とまた尋ねた。
「心花ちゃんは知らなくていいよ」有希子ちゃんにそう返されたけど、ちょっと気になるので今度調べようかな。
「まあでもちょっと分かる気はするな〜。あんな美少女でオマケにスタイルも良かったら、男達が狙うのも」
「夕凪さんってどんな子なの？」
「少し天然っぽいところもありますけど、とてもいい子です。班でご飯を食べる場所も、美味しいところ教えてくれて」
「同じ低身長なのに、あんな立派なモノがついてるのは許せないけどね！！！」
「「「あはは……」」」
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作者名：紅葉 | 作成日時：2023年8月15日 22時
