♯17 ページ19
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今日はテスト返却。クラスの雰囲気はどんより。それもそうだよね。
テストは内容が難しかったのもあるけど、ラスト問題……特に数学は今回の範囲に入っていなかった。
烏間先生が本校舎に連絡を取ると、E組には通達ミスがあったと言う。けれど、これは完全に向こうの策略だろう。
潮田渚 合計点数315点 187人中106位
磯貝悠馬 合計点数367点 187人中68位
寺坂竜馬 合計点数230点 187人中160位
夕凪心花 合計点数320点 187人中100位
「…先生の責任です、この学校の仕組みを甘く見過ぎていたようです……。
君たちに顔向けできません」
黒板の方を見て、明らかにテンションだだ下がりの殺せんせー。そんな時、赤羽くんはナイフを取り出し、せんせーにひょいっと投げた。
「にゅや！？！？」
「いいの？顔向け出来なかったら、俺が殺しにくるのも見えないよ？」
「業くん！先生は今落ち込んで…ぬっ…！！」
赤羽くんは自分の答案を教卓に出した。
赤羽業
国語98点
数学100点
英語98点
理科99点
社会99点
合計点数 494点
「俺問題変わっても関係ないし」
赤羽くんの点数にみんな立ち上がって教卓に集まる。私はそれを見ながら、本を開いた。
「俺の成績に合わせてさ、あんたが余計な範囲まで教えたからだよ。だから出題範囲が変更されても対処出来た。
だけど、俺はこのクラス出る気ないよ。前のクラス戻るより暗殺の方がずっと楽しいし」
赤羽くん、めっちゃ頭いいじゃん。この学校でそれだけの点数取れたら、確実にA組なのに、なんで
「で、どーすんのそっちは？全員50位に入んなかったって言い訳つけてここからしっぽ巻いて逃げちゃうの？
それって結局さぁ、殺されんのが怖いだけなんじゃないの？」
「む…」
「なーんだ、殺せんせー怖かったのかぁ」
「それなら正直に言えばよかったのに」
「ねー、怖いから逃げたいって」
赤羽くんの煽りに乗って、周りのみんなもガヤガヤと騒ぐ。
「にゅや〜〜ッ！！！逃げる訳ありません！！！期末テストでアイツらに倍返しでリベンジです！！」
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作者名：紅葉 | 作成日時：2023年8月15日 22時
