赤羽くんと夕凪さん【暗殺教室】 (ページ18)

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♯16 ページ18

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殺せんせーからの無理難題なお題を出された後、私はそのまま教室に戻り、バッグを手に家に帰る。

やっぱり今日も赤羽くんは隣にいる。

「夕凪さん。殺せんせーが言ってたヤツ、達成できると思う？」

「赤羽くんが私に話しかけてこない日くらいの確率」

「ゼロパーじゃん」

なんで、どうしてと赤羽くんは何度も聞いてくる。私は本の活字から目を離さない。

「殺せんせーが真面目に勉強教えてた間、みんなはずっと“勉強は二の次”精神でやってた。だから教えてもらったこと、ほとんど身についてないし、身につけようともしていない。それなのに上位50位なんて取れるわけないよ」

「だよねー」

赤羽くんも同じ意見らしい。
私達は、赤い信号の前で止まった。

「じゃあ夕凪さんは？50位内、取れそう？」

「…………私は取らないよ」

自動車の信号が、黄色く、赤くなった。

「赤羽くん、お家反対でしょ。ここでバイバイだね」

私は少しだけ本から目を離して、赤羽くんにそう伝えた。
……あれ、犯人お医者さんじゃなかった。お医者さん共犯者だった。

「“取れない”じゃなくて、“取らない”か…………」