♯10 ページ12
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午前授業中、やっぱり今日は学校来なければ良かったと後悔した。その理由は本校舎で行われる、全校集会にあった。
E組は昼休み返上上等で山を降り、他の生徒が来る前に体育館に綺麗に整列しておかなければならない。こんな変なルール破りたいところだけど、ただでさえ地のE組。これ以上なにかすれば、退学も十分に有り得るのだから、従う他ない。
「眠い」
「頑張れ夕凪、終わったら放課後だぞ」
話しかけてくれたのは委員長の磯貝くん。めっちゃいい人。
「そういや業いねぇな。いっつも夕凪にくっついてんのに」
「業は集会ダルいからサボるって」
「私もサボればよかった」
そして始まった全校集会。表彰式とか考査の話とか、
「夕凪ちゃん、起きて」
「んー……」
「＿＿＿要するに、君たちは全国から選りすぐられたエリートです。この校長が保証します。…が、油断しているとどうしようもない誰かさん達みたいになっちゃいますよ」
「「「「「あっはっはっはっ！！！！」」」」」
いきなり体育館をざわつかせた笑い声に、私はビクッと顔を上げた。なんか本校舎の人達笑ってる、校長一発ギャグでもしたのかな。E組ではすべってるけど。
「こら君たち笑いすぎです、校長も言い過ぎました」
なんだかよく分からないまま、校長の話は終わった。眠気も覚めちゃったし、ボーっとしていた時、次は生徒がマイクを通して話す。
「はい、今皆さんに配ったプリントが生徒会行事の詳細です」
「え、なに？俺達の分は？」
全校生徒に渡す分のプリントが私達のクラスにだけ、渡されていない。いつも通り陰湿な嫌がらせだなぁ。
「すみません！E組の分まだなんですが、」
「え？ない！？おかしいなぁ…ごめんなさぁい、3のEの分忘れたみたい。すみませんけど、全部記憶して帰ってください。ほら、E組の人は記憶力も鍛えた方がいいと思うし…！」
「「「「「あははは！！！！」」」」」
……もしかしてさっきの笑い声もコレと同じことが起こってたのかな。校長風評被害だった。
するといつの間にか私やみんなの手には、プリントが持たされていた。心当たりといえば完全にあのせんせーだ。
「ああ、人数分あるんで続けてください！」
「えぇ！？嘘、なんで！？誰だよ、笑い所潰したやつ
…え、ぁ、ん"んっ。
では、生徒会の今後のスケジュールの説明です」
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作者名：紅葉 | 作成日時：2023年8月15日 22時
