愛され方を忘れた少女第二十二幕【ツイステ】 (ページ16)

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Shu side

リドルはそうきっぱり言うと、カツカツとまた足を進め始める。その後ろ姿を見ながら、アズールは苛立ちを含んだ様子で呟いた。

「マニュアル人間もここまでくると掛ける言葉もないな。融通がきかないなんてレベルじゃない。頭が岩で出来てるのか？」

「激しく同意だが、リドルにとっては規則厳守が当たり前なんだろ」

「はぁ……こんなことなら契約書を砂にしたことを波に流して、レオナさんについていくべきでしたかね……」

さっきのオレみたいな後悔してるな、コイツ。
つか、全然和解する雰囲気ないんだが。仲悪すぎなんだが。オレこれをサポートしなきゃいけないのか？キツすぎ。

これからのことにため息をはいていると、小さな物音が聞こえ、オレは咄嗟に2人のいるところまで走った。

「！！アズール！シュウ！前方からなにか来るよ！」

「分かってる！」

「ギャギャギャッ！」

すると階段の下の方から、黒い塊が近づいてきている。サイズはそこまで大きくないが、あれは間違いなくファントムだ。

「ボクとシュウが始末する。キミは後ろへ下がっていろ！」

「は？それはどういう意味で……チッ。話は戦いの後にしましょう」

「…………」

リドルはアズールを後ろにいるように指示した……？
アズールの言うように、気になるところだが、今は落ち着いて話せる場所がほしい。とりあえず試しに、この辺りの階層のファントムの強さを見せてもらおう。