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Lou side
『どうして？僕の友だちを解放すれば、世界はゼロになるんだよ。ルウさんの大嫌いな
「5年前の俺なら、その誘いに乗っていたかもしれないな。
けど、俺は命を救ってくれた恩を仇で返すことは絶対にしない」
オルトはその言葉に絶句して、口を閉ざした。
「シュウが俺を、あの呪縛から解き放ってくれたんだ。
人間は壊すだけの生物じゃない。顔も名前も知らない誰かのために、作り、働き、笑いかける。そんな人間もいると、教えてくれた。
俺に魔法の使い方を教えてくれたのも、知識を与えてくれたのも、紛れもない人間のあいつだ。俺はあいつが失望するような真似、絶対にしない」
『……ルウさんは、シュウさんを悲しませたくないってこと？』
「ああ。それに、今の俺には命を賭して守りたいものができた。お前に加担するってことは、それを裏切ることにもなるしな」
頭の中に一人の少女の笑顔を浮べる。どこまでも優しい彼女を、裏切るなんてできない。
俺はオルトに背を向けると、最初の不安げな表情はどこにもない、5人の隣に立つ。
「＿＿というわけで。アタシたちは全員、アンタたちの敵に回ることにするわ」
『そっか……残念だよ。みんなとまた一緒にゲームがしたかったな。さようなら……』
そう言い、プツッとオルトの映っていた画面が消える。
途端、あの警報が鳴り、管制室に大量のカローンが押し寄せてきた。
「！！またあの鎧が来たぞ！」
「な、なんて数だ！」
「ターゲットを捕捉。ターミネーションモード起動」
冗談じゃない。管制室に来るまで倒してきた数とは比べ物にならない……！
「イデアさんたちは、本当に僕たちを排除するつもりのようですね」
「にしても大量投下しすぎだろ……」
「いい度胸だわ。やれるものならやってみればいい」
「構えろ、来るぞ！」
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作者名：紅葉 | 作成日時：2023年4月2日 9時
