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Lou side

慣れないコントローラーを両手に、ヒドラを叩いていく。……イデアの言うように、のめり込む気持ちも分かるかもな、案外楽しい。

「凄い凄い!検査結果通りの高い反射神経が活かされたゲームだったね!」

「レオナ氏まではいかなくとも、このハイスコア……もしかすると猫科だけじゃなく、獣人そのものにも効果アリなのでは……?」

オルトとイデアの反応に喜んでいいものなのか……そう思いながら、俺は席を立ち、隣の彼にコントローラーを差し出す。

「次はジャミル、やるか?」

「いや……俺がプレイするより、ヴィル先輩のゲームの腕前を拝見してみたいな」

「アタシの?」

「ええ。先程からずっと見ていらっしゃるだけなので」

「アタシも普段はゲームをしないし、見ても面白いことはないわよ。でも、そうね。眺めているのも飽きてきたし、なにかやらせてもらおうかしら」

次はヴィルがプレイするということなので、俺は手の方向を彼へ変え、コントローラーを渡す。

「オルト、アタシにオススメのゲームはある?」

「待ってました!ヴィル・シェーンハイトさんには絶対コレをやってもらおうって決めてたんだ!世界的モデルで、輝くスターであるヴィルさんには……

『スター・ローグ 〜英雄ヒーローへの道〜』!」

「キターーーーー!!拙者たちのレジェンド!!!」

オルトがヴィルに薦めたゲームのタイトルにいち早く……恐ろしい速度で反応したイデア。彼のいきなりの大声は、俺たちの耳をつんざく。

「これはあるひとりの男が、本当のヒーローになるまでの物語である__」

ヤバい。絶対長くて、よく分からない話になるぞ、コレは…………。

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作者名:紅葉 | 作成日時:2023年3月18日 11時

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