待機トュギャザー！ ページ32
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Lou side
残された俺たち3人はというと、特に話すこともなく、無言で時間を潰していた。
俺は少しすると、さすがに暇になり、『S.T.Y.X.』のムービーが投影された、あの大きなスクリーンに近づく。それは今でも、何かしらのデータを映している。
「………………」
「………………」
「連れて行かれた3人、一体なにをされているんでしょうね」
「………………………………」
(無視か。別にかまわないが)
静まり返った部屋でジャミルがそう言った。レオナは腕を組んで、ソファにだらしなく座っているだけで何も言わない。
「…………あのカイワレ大根、喋りすぎだ」
「え？カイワレ……ああ、イデア先輩のことですか。言われてみれば、学園にいるときより口数が多い気がします。というか、イデア先輩は寮長会議にもほとんど顔を見せないので、あくまで印象論ですが……」
「そういうこっちゃねぇよ。『
「なるほど。たしかに……」
あのサインは上辺だけのもの。実際俺たちは脅されたり、魔法をかけられたりなどはされていない。俺たちの口は自由だ。
「それに俺たちを連れ去る時にも、あのカローンとかいう鎧がかなり派手に学園で暴れていやがった」
「そうですね。スマホで動画などを撮影し、拡散している生徒もいるかもしれない」
「学園が山の上だからといっても、あれだけの荒い襲撃だ。麓の街で誰かが見ている可能性もある」
特にこの時代、スマホやらSNSやらで情報はあっという間に広がる。それを全てのメディアから消すのは不可能。それなら『S.T.Y.X.』は何故、あんなことをしたのか……。
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作者名：紅葉 | 作成日時：2023年2月26日 11時
