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閃光プランニング! ページ41

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「……よし、オンボロ寮の2人はちゃんと部屋の中にいるようだな」

「ほかの部屋の見回りに行くぞ」

「最近脱走する寮生が後を絶たない……。カリム寮長も非常にお怒りだ。ジャミル副寮長の進言にも耳を貸さない状態らしい」

「いつまで続くんだろうな、こんな生活。……僕、もう実家に帰りたいよ」

「弱音を吐くな。俺だってホリデーは家族と過ごしたかったさ……」

防衛魔法の特訓を終えると、既に外は真っ暗。就寝時間となり、私達はまた監獄のような部屋に閉じ込められた。ドアに耳を当て、聞き耳を立てていると鍵をかけた2人の寮生が本音を零している。
やっぱり彼らも、こんな生活は嫌なんだ……。

「…………見張りは行ったか?」

「うん…」

「午後の訓練も、食べたものが全部出そうなくらいキツかったんだゾ。学園長はアテになんえーし……もうオレ様たちだけでなんとかするっきゃねぇ」

「なんとかって言ってもどうするの?」

ワンチャン足蹴りしたら扉も開くかもだけど、さすがにそんな派手な音したらまた捕まっちゃうからなぁ。
ちっ、やっぱりオンボロ寮から小型手榴弾持ってくるべきだった!これからは常備しよっ!!

「ふふん、よく聞け。頭脳明晰なオレ様が完璧な脱獄計画を考えたんだゾ」

「ずのうめいせきなおれさま?」

「聞いて驚け。オレ様は脱出に必要なアイテムを昼間入手した」

フルシカトキメたぞ、こやつ。

「見ろ、これを!」

グリムは自身の毛皮から銀製のスプーンを取り出した。朝ごはんの時、ごそごそやってたのって、それだったのか!

「このスプーンで、少しずつ床を掘って外に出るんだゾ!」

「おい、頭脳明晰なオレ様はどうした」

思ったより脳筋プレイだった、原始的だった〜。

「地元じゃ穴掘り名人と呼ばれたグリム様に任せておくんだゾ。オマエは誰か来ないか外を見張ってろ!」

私にそう言うと、グリムは背を向けて床をゴリゴリと掘り始める。

「思ったよりスムーズに削れる!結構イケそうな気がしてきたんだゾ」

思いの外嬉しい誤算があったのか、グリムは順調に削り出していた。…………最初のうちは。


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「掘ってるだけの単純作業で飽きてきたんだゾ〜……。ユウ、ちょっと代われ。オレ様が見張ってるんだゾ」

やっぱりこうなるよね。はいはいと、グリムからスプーンを受け取った私は床を掘り始める。
………こりゃキツイぜ。

「やべっ!見張りが来た!寝てるフリするんだゾ!」

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作者名:紅葉 | 作成日時:2022年9月5日 19時

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