愛され方を忘れた少女【ツイステ】 (ページ26)

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生意気メンツ！ページ26

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「ふな゛っ！？」

「プッ……あははっ！もう堪えるの無理だ！あはははは！」

グリムがエースの言葉に驚いていると、当の本人はお腹を抱えて笑いだした。

「なあ、お前ら昨日入学式で暴れてた奴らだろ？闇の鏡に呼ばれたのに魔法が使えない奴とお呼びじゃないのに乱入してきたモンスター。やー、入学式で笑い堪えるの必死だったわ」

「なぬ！？し、失礼なヤツなんだゾ！」

「で、結局入学できずに2人して雑用係になったわけ？はは、だっせー」

「にゃにおぉおう……！？」

グリムに対して意地悪く笑うエース。
私はと言うと、さっこまでのエースの印象がガラッと変わったのは、お分かりだろう。

「しかも『グレート・セブン』も知らないなんてどんだけ世間知らずなんだよ。ナイトレイブンカレッジに来る前に幼稚園からやり直すのをオススメするわ。ぷくく……」

「ぐぬぬぬぬぬ……」

エースの言葉に私もイラッときた。グリムも同じ様子。でもこのままじゃ、嫌な予感がするし……

「グリム、抑えて。どうどう」

「ちょっとからかってやろうと思って声かけたけど色々と予想を超えてたね。んじゃ、俺は君達と違って授業あるで！せいぜい掃除頑張ってね、お2人さん」

めちゃくちゃ言い方に悪意があるエースにグリムはもう我慢ならない様子。でも騒ぎを起こすといけないし、私は早々にこの場から立ち去るほうがいいと判断した。

「……ほらグリム、エースと私達とじゃ、やる事が違うでしょ？早くお掃除を始めなきゃ、ね？」

グリムの小さな手を掴もうと、彼の顔を覗き込んだ。すると彼が私の伸ばそうとした手をパシッと振り払って、エースの方を睨んだ。

「コイツ～～！言わせておけば！もう怒ったゾ！ふな゛ぁ～っ！」

グリムは怒り始め、青い炎をエースの周りに吹いた。たしかに私も怒ってる、ちょい怒ってるけども…！！！

「うわっ！っと、危ねぇ！何するんだよ！」

「俺様を馬鹿にするからだゾ！」

グリムの出すは炎、対してエースは風の魔法で対彼の攻撃に対抗している。
魔法が使えない私には仲裁なんてとても無理だし、言葉で止めに入ったところであの二人は聞く耳を持たないだろう。
炎と風が交わる場所から、少し距離を置くしか無かった。

「でも……」

今の状況でこんなことを思うのは、自分でも不謹慎だと感じる。それでも魅了されてしまう、“魔法”というものに。

やっぱり、私はとんでもない世界に辿り着いたと改めて実感させられる。