愛され方を忘れた少女【ツイステ】 (ページ17)

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特例トライアル！ページ17

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「ぐぬぬ～～～～……っ。オイ、オマエ！お化けがどこにいるかオレ様に教えるんだゾ！」

「合点承知！まずは左！」

私が言った方向にグリムが炎を吐くと、ゴーストに直撃する。熱がる彼らを見て、グリムは目を丸くする。

「あ、当たった！よぉし、この調子で全員追い出してやるんだゾ！」

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「ふな゛～～～～～～ッ！！！」

「ヒ、ヒィ～～～！消されちまう！逃げろ～～っ！！」

グリムの炎に怯えたゴーストたちは慌てて逃げていった。残された私はホッと一息つくと、呆然とするグリムに近寄る。

「あ、あれ？勝っ……た？」

「うん、ありがとう」

「ハヒ、ヒィ……こ、怖かっ……いや、ぜんぜん怖くなかったんだゾ！グリム様にかかればチョロいんだゾ！どうだあ、お化けめ！参ったか！」

いつもの大きな態度に戻ったグリムの頭を撫でると、「ふな〜」と気持ちよさそうにしている。

すると背後から足音が聴こえてきた。

「こんばんはー。優しい私が夕食をお持ちしましたよ。……って、それは先ほど入学式で暴れたモンスター！追い出したはずなのに、何故ここに！？」

「フン！オレ様がお化け退治してやったんだゾ！感謝しろっ！」

「ん？どういうことです？」

「それが……」

私はさっきまでのゴースト退治について話した。もちろん、グリムの活躍を推して。

「そういえばこの寮には悪戯好きのゴーストが住み着き、生徒たちが寄り付かなくなって無人寮になっていたのを忘れていました。しかし、ふぅむ……貴方たち2人で協力してゴーストたちを追い出してしまうとは」

「協力とは聞き捨てならねーんだゾ。ソイツはほとんど見てただけだったし？それにオレ様もツナ缶が欲しくてやっただけだし？」

「そうですね。私はグリムに指示を出してただけですし、本当に頑張ったのはグリムの方ですよ」

ゴースト退治の見返りにツナ缶を要求するグリム。

絶対グリムツナ缶好物だよね、買いだめしとかなきゃ。
するとしばらく黙り込んでいた学園長が口を開いた。

「おふたりさん。ゴースト退治もう一度見せてもらえます？」

「え、でも……」

「でもゴーストは全部追い払っちまったんだゾ！それより、ツーナー缶ー！」

「ゴースト役は私がします。私に勝てたらツナ缶は差し上げます。私、優しいので」

そう言って変身薬を飲んだ学園長は、さっき見たゴーストと同じ姿に変わる。
ちなみにグリムは嫌そうにしていたが、見事ツナ缶につられた。