愛され方を忘れた少女【ツイステ】 (ページ39)

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我侭スリー！ページ39

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「ぐあっ……！」

「デュース！」

魔法で攻撃するも、それは一つも当たらず、更に怪物からの攻撃を受けて吹っ飛ばされたデュース。
私は倒れた彼の元に駆け寄り、起き上がる手伝いをする。

「チッ……ノーコン真面目クンは引っ込んでな！オレが仕留める！はぁっ！」

「ウウウウウウォオオォォォオォォ！！！」

「ぐはっ！！」

続いてエースの放った風魔法が当たるも、怪物は全く気にしていないように平然としており、デュースと同じようにエースも吹っ飛ばした。

「ふぎゃぁ～！！コッチに来るな～！！！」

涙目のグリムが炎を吹き出すと、怪物は少し後ずさった。

「ぜ、全然効かねぇんだゾ〜！」

しかしそれだけで、攻撃自体は効いていない模様。
するとその時、怪物の背後で強い光が見えた。

「………今、何か光った！？」

「後ろ！坑道の奥で何か光って……」

「あの光は、魔法石……！？」

「ォオオオオオヲヲヲヲヲヲヲヲ！！！！ワタサンゾオオオオ！！！」

魔法石を見つけた私たちの反応を見て、怪物はさっき以上に大きな雄叫びを上げる。本当に鼓膜が破けそうなくらい。

「おいユウ、ひひひひとまず逃げるんだゾ！このままじゃ全員やられちまう！」

グリムの言葉に頷いた私は、負傷したエースとデュースを支えながら一斉にその場から走りだした。

「ウォオオオ〜〜〜〜！！！」

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私達はなんとかあの古い家の近くに辿り着き、安堵の息をもらした。

「ここまでくれば大丈夫か？」

「多分ね……」

「いってぇ……何だったんだよさっきの！あんなの居るなんて聞いてねーって！」

「ただのゴーストではなさそうだったな……」

「僕達が見てきたものとは訳が違ったよ。大きさや力もそうだけど、全体的なオーラというか…」

でもこれじゃ、魔法石を取りに行くことはできない。アレをなんとかしなくちゃ、みんな退学だ。

「もう諦めて帰ろーよ。あんなのと戦うくらいなら退学でいいじゃん、もう」

「なっ！？ざっけんな！退学になるくらいだったら死んだほうがマシだ！魔法石が目の前にあるのに、諦めて帰れるかよ！」

「はっ。オレより魔法ヘタクソなくせに何言ってんだか。行くなら勝手に1人で行けよ。オレはやーめた」

「あぁ、そうかよ！なら腰抜け野郎はそこでガタガタ震えてろ！」

「はぁ～～～～？？腰抜け？誰に向かって言ってんの？」

再び彼らの言い争いが始まった。