〇想い、届け〇【月島蛍】 (ページ2)

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*月島side

「それでね、サーブ打った時に…」

「あ、でもペアの子がなんとか取ってくれてさ、」

少しお喋りなAさん

テニス部に入っている彼女は部活が大好きらしい。

いつも聞いてもないのに今日どんな練習をしたのかを教えてくれる。

そこら辺の女子なら面倒とか思ってたんだろうけど

Aさんのそれは寧ろ心地いいものだった

「…あ、また私ばっかりごめん」

急に言葉の嵐が止んだと思えれば

怒られた後の子供のようにしゅんとする

「今絶対余計なこと考えたでしょ」

「何も言ってないじゃん」

こんなくだらないやり取りも、

Aさんとだと心地いい

Aさんとは恋人だとか、

そんな特別な関係ではない

ただの友達

…だと君は思ってるんだろうけど

「いやいや笑ってるじゃん、怒るよ」

「どうぞどうぞ」

「ムカつく…！」

そう言って僕に殴り掛かる振りをする彼女の頭を手で抑える

僕より数十センチ小さいAさん

そんな君に、

僕は