無色の詩姫【イナオリ】第五章 (ページ7)

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〇休憩ページ7

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特訓を終えた詩音が水を飲もうとベンチの近くにいるマネージャー2人のところに行った時、ベンチでリハビリをする豪炎寺たちを見かけた。

どうやらちょうど終わった所らしい。

「よしっ、おーけー。修也のリハビリも細かくやっていくからね。回復に効果的な完璧な栄養素を取れる食事も用意してる」

「食事まで析谷さんがコントロールするんですね！」

「僕はフィジカルトレーナー兼データ分析担当兼料理長だからね」

『……増えましたね』

「料理も？」

「析谷だけに、分析屋だと思ったら大間違いですよ～彼はなーんでもできちゃうんですからねぇ」

つまらない監督のジョークは脇に置き、析谷の万能さに舌を巻く神門。

「詩音、もう終わったのか？」

その横ではリハビリを終えた豪炎寺とつくしから水を貰った詩音が話をしていた。

『はい。比較的少なめのメニューだったので』

「これは………」

これのどこが少なめなのか。というか基準が高すぎる。と言いたくなった豪炎寺だが、彼女の規格外の実力を知っているので「頑張ったな」とだけ言って頭を撫でた。

詩音はどこがぼうっとしたようにした後、ボソッと『ありがとうございます』と呟いた。

その手に誰かの面影が重なったのは気のせいだと思い込むことにした詩音はしばらくされるがままだった。