〇知慧のつばさ ページ46
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「どんな姑息な手段にも、僕たちは決して負けはしない！」
アフロディが敵陣に蹴り込んだボールは、次々に竜巻を破壊していく。稲森や野坂や一星も跳ね返ったボールを竜巻に向かって蹴る。
それにより全ての地雷が消えた。
そしてボールは詩音に渡る。
「詩音！こっちだ！」
『……』
稲森のパス要求を無視した詩音はサッとアメリカ陣営を通り過ぎる。
はじめての無視に傷つかないこともない稲森だが、他のメンツは驚くばかりである。いつもなら、無視などしないのに。
だが、彼女のドリブルはそんな疑問を覆すほど軽やかな物でいくら妨害されてもターンしたり、飛んでみたり。様々な動作で交わしていく。
芸術、と評しても違和感のない美しいドリブルだった。そして、そのプレーは―――
「“純白の詩姫”、か」
かつて、呼ばれていた異名が蘇るような生き生きとしたものだった。
迷える者よ、闇夜の中で立ちすくむな。
きっと、立ちすくんだ。
その時に
逆風に舞い、心の灯火を頼りに進め。
反乱なんて起こそうとすら思わなかった。
そんな思考生まれないように訓練されたから。
翼は誘う。希望の光を指し示し
このつばさで、
間違えた道でも、愛と勇気で満ちた空へと導こう。
道を違えたあなた達に制裁を。
『世の中には、選べない道だらけ。でも、その中であらがうことも、きっと必要です』
「！」
『羽ばたけ、
［
※Celestial…天空の/こうごうしい 等
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作者名：おまんじゅう | 作成日時：2023年12月12日 23時
