〇助っ人 ページ5
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「で、皆さんの力となってくれる頼もしい助っ人が二人合流してくれます」
「助っ人？」
「二人？」
どうやらそのうちの一人はまだ合流はおろか、連絡も取れていないらしい。
「まあそのうちの一人を紹介します」
そう言われて出てきたのは、一人の優しそうな好青年だった。
「みんな、始めまして。僕は析谷共有。イナズマジャパンのフィジカルトレーナーになりました。精一杯頑張るからよろしくね」
絵に描いたような好青年なその男性に“爽やか”という印象を受ける面々。
フィジカルトレーナーとして、体の構造を踏まえた特訓メニューを組み立ててイナズマジャパンのサポートをしてくれる、と監督は説明する。リハビリ中の豪炎寺の足も、きちんとケアしてくれるという。
「大丈夫。できることをしっかりやっていくから」
「そしてこれまで特訓といえば私がやってきましたが、これからは析谷くんにやってもらいます」
「ってことでみんな、覚悟してね。監督の特訓みたいに甘くないから」
爽やかな癖してとても強気な人だな、と勝手な感想を抱いた詩音。その日は各自日本の時と同じ部屋割りで部屋の整理など自由な時間を過ごした。
○●○
翌日。
析谷の指導の元、特訓が始まった。基本すぎる訓練に思わず「だいぶまともだな」と少し嬉しそうに言う灰崎。監督の特訓ではこんなことをしてこなかったので当然と言えば当然の反応である。
そんな灰崎の言葉を拾った析谷は説明した。
「スペインの選手に対してイナズマジャパンの力はまだ明らかに足りてない。僕の分析ではじき出した特訓メニューで、体をベストな状態に調整していくよ。
次はランニング！20キロね」
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作者名：おまんじゅう | 作成日時：2023年12月12日 23時
