〇VSスペイン ページ13
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「ほら、ここを真っ直ぐ行けばフィールドだ」
『すみません、助かりました』
ありがとうございました、と頭を下げた詩音はもう試合が始まっているであろう会場に走っていく。
その後ろ姿を見送ったベルナルドは少しだけ口角を上げた。
「＿＿＿やはり、惜しいな」
○●○
「！詩音さん！！」
「どこいってたんですか！」
「心配してたんですよ！？」
『道に迷っていたら、遅れてました』
他人行儀に聞こえる言い回しは相変わらずと言った所か。
もはや慣れつつある彼女の迷い癖。幸いにも、今日のスタメンに詩音は入っていなかった。仮に入っていても出れなかったが。
すぐに交代ともならず、詩音は久しぶりのベンチ観戦をしていた。
どうやら先程の大きな歓声はスペインチームの先取点によるものだったようだ。円堂の技はまだクラリオの技に通用しなかったのだろう。
ラフなプレーが目立つスペイン。
また、前線にいたクラリオにボールが渡る。シュートモーションに入った。
「［ダイヤモンド・レイ］！」
「［スーパーゴッドハンド］！」
円堂は再び止めようとするが、ボールの威力に圧倒され少しずつ後ろに下がってしまう。
しかし、仲間の声が円堂に届くとゴッドハンドの光が彼の手に纏われていく。
「日本のゴールを守っているのは、俺一人じゃない！」
「これは……！」
「ダイヤモンドレイを止めるための、俺のダイヤモンド！」
そして、その光はダイヤモンドとなって具現化した。
円堂は見事にダイヤモンドレイをしっかりと止めた。
『(進化した)……さすがですね、円堂さん』
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作者名：おまんじゅう | 作成日時：2023年12月12日 23時
