第830話 ページ49
……地盤を砕く勢いで倒れ込んだくまはそのまま動かなくなった。
さすが麦わらの一味が誇る4強だ。
戦闘の終わりを確信し、麦わらの一味は荒い息を吐きながら座り込んだり、倒れこんだりした。
麦わらの一味が総出で戦ってこの結果である。
サ「ハァ……ちょっと休もう、いきなり……こんな全力の戦闘になるとは……思わなかった……！」
ゾ「休みてェが……まず身を隠した方がいいな……今また見つかったらおれら一網打尽だぞ……」
ル「ゼェ……ゼェ、それもそうだ……でもあとほんのちょっと待ってくれ……」
貴「はぁ……はぁ、そ…うだな」
突発的に使う技じゃねェな…コレ
ピキピキッと頬に鱗のようなものが浮き出る感覚か伝わる。
貴「！」
マズいな…でも今は隠す気力も…
全力で戦ったルフィは息も絶え絶えに言う。
そこへ突如、どこからともなく「まったくてめェらやってくれるぜ！！！」という勢いのある怒鳴り声が聞こえてきた。
真上から降って来た二つの大きな影。片方のその姿に、一味の顔から血の気が引いた。
くまである。またくまが現れたのだ。鉞を担いだ謎の男と共に。
「オイオイ……なんて無様な姿だPX-4……！てめェらパシフィスタを一人造る為に軍艦一隻分の費用を投入してんだぜ！！――まったくあのパンク野郎に何て報告すりゃいいんだよ……！！」
チ「うわァ〜〜！！またいるぞ〜〜〜！！七武海！！」
ウ「……も……もしかしてあれが本物か！？？」
ゾ「本物だろうがニセ物だろうがもうあんなのと戦う体力残ってねェぞこっちは……！！」
ブ「今、平和主義者(パシフィスタ)と……？」
ロ「……さっき倒した奴の名前かしら……」
七武海と当たり前のように肩を並べる謎の男も、また圧倒的な威圧感を持っている。
「てめェは何者だ鉞ィ！！」とフランキーが叫ぶと、謎の男は「……人を武器の名で呼びやがって」と煩わしそうに表情を歪め、そして強固たる意志の灯った瞳で一味を見据えた。
「わいに質問しても無駄だ。お前達に教える事は何もねェよ！！わいは世界一ガードの固い男……！したがって口も固いんだ」
槍「んじゃなんだ？鉞太郎か？」
弓「見たままを言うな」
「何も答える筋合いはねェ……わいは世界一口の固い男 戦桃丸(せんとうまる)」
剣「答えてるではないか貴様」
戦「始めるぞPX-1！！」
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作者名：覇月 | 作成日時：2020年8月16日 8時
