第823話 ページ42
貴「ルフィ、そろそろ行くぞ！さっさと逃げねェと！」
ル「え〜？だってこいつが腹立つこと言うから」
貴「お・ま・え・な。挑発に乗ってる場合じゃねェだろバカ」
ロー「魔女屋……さっき会った時と雰囲気が違うようだが」
貴「ん？通常通りだが？」
海兵たちをバラバラにしながら、ローはAに声をかける。
先程までは警戒心の強い只者じゃない女に見えたものだが、今は男勝りの明るい少女に見えた。
しかし天竜人相手に容赦なく罵倒し気絶させたのも確認した。
キ「お前の女はイカれてるな麦わらァ、二人そろって天竜人に手をかけるとは！！羨ましいねェ、とんだ上玉だ。イカれてようが味見してみてェもんだ」
貴「おい、私はまだ誰のものでもねェしルフィとは盃を交わした弟だ、勝手なこと言うんじゃねェ」
キ「ハハ、気も強ェらしい。悪かねェぜ、手付かずってんならおれが最初に手を出してやってもいいぜ」
槍「おーおー、俺らのマスターにてェだそうってか？小僧」
ランサーは槍の先をキッドに向ける。
キ「あ？ンだよてめぇ」
貴「おい、やめろランサー……」
途端、二人の間に砲弾が撃ち込まれ、A達とルフィは跳んでそれを避ける。
貴「人が話してんだろぉが、邪魔すんな！『雷帝(トゥオーノ・インペラトーレ)』！！」
ズガアァァァァァンッと海兵達のところに雷の雨が降り注ぐ。
貴「ふぅ…」
日の光で綺麗に輝く銀髪の隙間から覗く朱色の瞳は今にも貫かれそうなものだった。
その姿を見たローはニヤリと嗤い、キッドはピュウと口笛を吹いた。
ロー「一億一千万の額は伊達じゃないようだな……魔女屋」
キ「やっぱり悪くねェ。何より美人だしな。どうだ、麦わらなんざやめておれのとこに来るか？」
貴「スカウトか？すまんがお断りだ、わりぃな((ニッ」
ル「当たり前ェだ！！姉ちゃ…ウチのクルーを勧誘すんじゃねェ！！」
「キャプテン！！ウチもその子誘って！！」
「おれ達のところはどうですかーーっ！！」
剣「Aはいかぬと言うておろうが！！話を聞かなかったのか貴様ら！」
貴「なぁ、私なんでこんな人気なの？」
術「ケッ 知るかよ」
ロー「…………お前ら」
部下たちが色めき立つ声を聞き、ローはため息をついて帽子を深く被りなおす。
ロー「だそうだが、どうだ？」
一応聞いてあげるとこが優しい男である。
貴「ははッ！やっぱ優しいなローは、すまんな。麦わらの一味のままでいたい！」
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作者名：覇月 | 作成日時：2020年8月16日 8時
