第793話 ページ12
術「お前さんなら大丈夫だマスター」
貴「もし、まずい事があったらフォローよろしく」
術「そのつもりだ…一つ謎なのはアイツ自体が召喚された事だ。メイヴによって生まれた存在だ、座に登録されてないはず…(あの時は異常事態ってのとマスターとの縁が結ばれたから召喚ができたもの…それともあの事がきっかけで登録されたのか？)」
別の世界で大変な事があったのだろう。少し気になったが、聞いてはいけない気がしてAは聞くのをやめた。
貴「ただえさえ別の世界とルールが違うんだ、そう言った事が起こってもおかしくないんじゃねェか？」
術「…Aの言う通りかもな」
貴「キャスター」
術「ん？」
貴「母さんはどんなマスターだった？一緒に戦えて最高だった？」
術「あぁ、それにお前さんそっくりそのままだよ。強気な上に無茶しやがるし、頑固で俺らの話をたまに聞かなかった事もあったな」
いや、母さんの遺伝強いな私。
貴「なんか聞けてホッとした。サンキュ」
術「おう(A程じゃねェがいい女だったなんて言えないわな)」
頑張んなきゃな、色々と…
キャスターはふと何かを思い出す。
術「そう言えばマスター」
貴「ん？」
術「お前さん、ケルト神話が一番好きだと言ってたが…どの話が好きなんだ？」
貴「え゛」
ケルト神話で好きな話は目の前にいる男の話【アルスターサイクル】だ、恥ずかしくて言える訳がない。そして彼の勇姿にちょっとした憧れがあるため、尚の事だった。
術「フィオナ騎士団の話か？それとも…」
あーー、言わない方が良かったやつだ…
貴「秘密((ニコ」
身をひるがえし、このヤバい場から逃げ出そうとクールに去ろうとする
が…
槍「何が秘密なんだ？マスター」
ひるがえした先にはランサーが立っていた。
おっと、これまさか詰んだやつ？ねェ？
視線をランサーに向ける。
槍「教えてくれよ〜」
めちゃくちゃいい笑顔でこっち見とるっ！！
これ話聞いてたやつだな絶対…
貴「に…逃げるんだよォォォ！！」
逃げ出すのはいい、だがこれが地獄の無理ゲーの始まりとなった。
槍「逃すか((ニッコリ」
そう、彼は敏捷A…めちゃクソに速い。
貴「え、ちょ、やだ、速いッ‼‼怖い怖い怖い怖い怖い‼‼」
術「おぉ、逃げてら…案外速いなA…」
槍「待てよマスタ〜！」
貴「笑顔で言うな！！」
こっちは色んな意味で怖いんですけど⁉
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作者名：覇月 | 作成日時：2020年8月16日 8時
