第783話 ページ2
ブ「今かけても構いませんか？」
ル「おー聴きてェ！！ そりゃラブーン喜ぶだろうな」
ブ「では……」
音貝の先端を押すと、貝の中からルンバー海賊団の唄声が聴こえてくる。
それに合わせブルックもピアノを弾きだすと、宴に盛り上がっていた海賊たちも肩を組んで歌い踊りだした。
Aも一緒に歌って、グランドラインに入る前の出来事を思い出す。
昨日は眠れなかったし、今日は酒を呑みすぎた。
心地よい眠気が波のようにやってきて、Aはテーブルに手で枕をつくり静かに眠りについた。
ーー4日後ーー
さてと、こんなものか？
弓「A！！」
セイバーと看病をしていたアーチャーがやってきた。
貴「うお！？な、なんだよびっくりしたァ」
弓「す、すまない」
貴「で？どうしたんだよ」
弓「実は…」
アーチャーの言葉を聞いた途端Aは部屋から勢いよく飛び出した。
弓「フッ))余程心配していたんだな…」
走って小さくなっていくAの背中見守りながら彼は微笑んだ。
ーーーー
貴「ゾロ…！」
ゾ「…おう」
ゾロが起きたのを見ると不安やら怒りやらの緊張の糸がほどけ、何が何だか自分でもわからなくなり、ゾロを優しく抱きしめた。
ゾ「うぉ!!?お、おまッ！」
貴「……か」
ゾ「あン？」
貴「ゾロの馬鹿ぁ〜〜〜〜！！！」
ゾ「……！」
ゾロを見上げたAの目には大粒の涙が溜まっていた。
貴「どんだけ心配したと思ってんだよ！！！バカ！
人に無茶すんなって言っておきながらなんなんだよ！！！後少し遅かったら死じまうとこだったんだぞ！」
ゾ「……わりィ」
貴「……ぐすッ…よがっだ！！ゔ〜〜〜」
ゾ「だぁ〜〜〜！わるかったよ。だから泣くな！」
貴「ないでない！！」
ゾ「泣いてンじゃねェかよ、誤魔化しすらできてねぇぞ」
ボロボロと溢れ出る涙をゾロは手で優しく拭う。
ゾ(前にもあったな、こんな事…鷹の目と闘った時だったか……？)
Aの涙が収まった頃、チョッパーとセイバーが中に入ってきた。
チ「お、Aも来てたのか！」
貴「…チョッパー」
チ「A目が赤いぞ、どうしたんだ？」
貴「え…？あぁ〜いや、別に。目にゴミか入っただけだ」
チ「ホントか？」
とチョッパーは少しAを疑う
貴「ホントだってば」
剣(嘘をつけ、目が腫れておるぞ。余程心配だったのだな…)
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作者名：覇月 | 作成日時：2020年8月16日 8時
