検索窓
今日:4 hit、昨日:4 hit、合計:478,400 hit

体調の急変 ページ7

「まッ、待ってください…!!」


………と、慌てた声が飛び出してきたのは、すぐのことだった。


すぐ目の前に足音と誰かが立った気配がして顔を上げると、


「安全性を見極めてから捕縛するって話じゃなかったんですか…!?」


黄色い羽織。更に顔を上げると、黄色い頭………善逸か?


私と時透君の前に、私を庇うように立っていた。実際…両手を広げて背中に私を庇っている。


「善逸、いいんだよ別に。私は鬼だもの、分かるでしょ?」


瞬時に、柱2人の前でこれはヤバいと思って立ち上がり、善逸の肩を押し出す。


「嫌だ!やだ絶対退かない…!!桜子さん死んじゃうもん!」

「いや鬼っつってんだろ!仮にも鬼殺隊なら立場を弁えて…!?」


押し合い問答が始まる始末である。


うわ…男の子と取っ組み合いになったのって、人生初めてだ。


善逸もやっぱり男だから見た目より力強いな……


いや…というか普通に強くて押し倒されそうなんだけど…!?


仮にも私が鬼なら、いくら男性相手でも子どもくらい吹き飛ばせると………


「あ」


___振り払う勢いで善逸を投げ飛ばしたのは、組み合いが始まって10秒も経たない頃だった。


地味に遠くまで吹っ飛んだ善逸が、遠くの木にガッと音を経てて衝突……


ズルズルと項垂れて地面に崩れ落ちる辺り、多分気を失った。




「や、…………___ッ!?」


___ドクン




途端、心臓が一際大きく音を立てて、視界が2重に霞んだ。


………何だ?突然、物凄く気分が悪くなった。


息が、上手く出来ていない気がする……それに、


「あ………が………っ…」



思わず前のめりに倒れ込んだ私を、咄嗟に誰かが受け止めた。


が、胸が痛み出して、私は顔を上げることができない。


「な、に…………お腹、空いた………?」


いつの間にか顔から汗が吹き出していて、手足が感覚を失くして震えている。


視界に映る誰かの黒い服を見つめながら、私が突然急変した体調に狼狽していると___




不意に、首筋に鋭く重い一撃が加えられた。




「がッ…!?」


手刀を食らったのかと理解した頃には、体がガクンと落ち、


意識も、崩れ落ちるように消えた。

どうなってんの→←お連れ様はどなた



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (457 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
1124人がお気に入り
設定タグ:鬼滅の刃 , トリップ ,
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

楓音(プロフ) - 作品とても楽しく読ませて頂いています!初の登場時からずっと気になっていたのですが、「炭治郎」を「炭次郎」と書き間違えていたのが気になってご報告させて頂きました💦ご不快な思いをさせてしまったら申し訳ありません💦 (2022年3月22日 18時) (レス) @page6 id: 5a612b3e43 (このIDを非表示/違反報告)
むい推しの人 - 初コメです〜。一つ気になったことがありまして…。「連れていく」で登場した夢主ちゃんの服のことです。膝上の短い袴ってどんなやつですか?変に細かいところ気になってしまいました…すみません。長文コメ失礼しました! (2019年9月22日 14時) (レス) id: 00103e9837 (このIDを非表示/違反報告)
風雅(プロフ) - 初コメ失礼します。無惨の名を言うと殺されるという呪いは発動しないのですか?無惨に限って例外はないような気がするので。今後の展開が気になります!更新頑張ってください! (2019年9月3日 21時) (レス) id: 0b2ef933c6 (このIDを非表示/違反報告)
衣鶴奈(プロフ) - 14ページ目、悲鳴島ではなく悲鳴嶼だと思います.......物語は面白いので、更新頑張ってください! (2019年8月30日 2時) (レス) id: 8c5e0feeb8 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - オチを宇髄さんに一票! (2019年8月27日 18時) (レス) id: 2141c8a0fe (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:れんり@3回目 | 作成日時:2019年8月22日 20時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。