鬼舞辻無惨を殴るまで【鬼滅の刃】

カオス ページ48

「は？何言ってんだお前、今も柱だろ」


星の速さでそう言ったのは、宇髄さんだった。


というか反応が早すぎて、一瞬の間も無かったけど。えっ？どんだけ訂正したいの…？？


「あ、うん……あれ、私って何柱だっけ？」

「はぁ？お前、頭大丈夫かよ___“鬼柱”だろ」


鬼柱だとぅ！？！？


宇髄さんにそう言われ、思わずフリーズする。


いやぁ………柱は薄々そうだろうなとは思っていた、いたけど………


…いやいや、いやいやいやいや。


ははは、私何で突然柱合会議にいるんだろうな。


「ねぇ、1回ちょっと……会議待ってもらってもいい？お館様」

「…？それは構わないけど、でも、どうして？」




「いや、ちょっと」


歯切れ悪くそう言うと、私は屋敷の角の柱まで歩いて行った。


多分、いやきっと全員が何事かと見ているその中で…………私は思い切り、自分の頭を柱に打ち付けた。




そうした時のお館様と柱の動揺っぷりを、私はきっと忘れられないだろう。


まず、走ってきた誰かに柱から引き離されて、後ろから抱え込まれた。


「突然何してるんだお前！？」

「なッ、頭でも壊れたのかァ！？」

「よもや！いったい何を！」


それと同時に飛んできたのが、これもまたカオスを感じさせるものだった。


とりあえず何人かが叫んだのだろうが、思ってた以上に力が強かったせいか、頭が痛くてそれどころではなかった。


それでも、誰が後ろから私を押さえたかは一発で分かる。うん……腕むき出しのこのムキムキは、1人しかいない。


「うわ、血が出てる…本当一体、どうしたって言うんだ」

「う…頭痛い…夢じゃないんだ……」


ぶつぶつ呟いて額の痛みに耐えていると、誰かが側に来た気配がした。


そして、そっと細い指で私の前髪に触れて、「うーん」と呟いた。


「額が少し切れただけですね…良かったです、大事が無くて」


あぁ、しのぶさんの声……逆光でよく見えないけど、頭の蝶の飾りは、間違いなくしのぶさんだ。


………何かもう、色々考えるのも面倒になってきた。夢でも幻でも、覚めるまで待てばいいや。




私が自爆した時、既に会議も終わり近かったようで……あの後お館様に心配されながら、会議が終わった。


勿論、会議を遮ったことを何人かに咎められはしたけど、何故か優しく心配されたりもした。


そんなこんながあり、柱達が屋敷を去っていった後には、




「うむ！では俺達も行くか！」

「それぞれ途中まで道同じだしな…まぁいいか」


___煉獄さんと宇髄さんが、私と残っていた。

その警告→←切符

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