アンビリーバボー ページ37
待ってそれはアンビリーバボーの二乗。
屋敷移るの?しかも柱のとこなの??いやそうだよねだって私鬼だもんそうなるよね!
「えっ」と…多分人生で初めて、心の底からの「えっ」を呟いて、私は恐る恐る後ろへ振り向く。
短期間で「えっ」を言い過ぎてゲシュタルト崩壊を起こしそうだった。
「……………」
後ろの庭に、今日も膝を着いて鎮座して並ぶ柱達は、全員顔を上げていない。
あ。ありがとうございます俯いててくれて。私の心が死なずに済んだかも…
………そう思いながらも、私はすぐ、その中から誰か1人を選ばなければいけない。
「誰か、と言われても………決められない……」
もし選んだ人が嫌だったさ、私ショック受けるから、二度と外に出れないかもしれないじゃん…?
ほら……ほぼほぼ120%宇髄さんだけどさ、了承してんのかなあの人?してないよね?
何人かと目を合わせてから、「うーん」と首を傾げて……………
「あ、そうだ…」
多分、このまま迷ってたら夜が明けて朝が来るを繰り返しかねない……つまり決まらない。
だったら、もう「誰にしようかな」で決めてしまおう。
それなら文句も無いハズ、と思いながら、私はスッと人差し指を突き出し、
一番下左にいた風柱の不死川さんから、右端の宇髄さんまで、「だーれーにーしーよーうーかーなー」と一言ずつ指を動かした。
「……まーきーまーしー、た」
最後まで言い終わり、ものの見事に宇髄さんの手前の煉獄さんで指が止まる。
…………驚いた顔してますやん、凄く気まずいわ。
「……えーと、じゃあ炎柱の人のとこで」
そう思いながらも、既にやってしまったことなので、私は振り返ってお館様に声をかける。
「杏寿郎かい?……分かった、いいね杏寿郎」
「御意」
予想外にも、あっさりと了承したことに内心驚きつつ、私はホッとする。
急な移動話だけど………まぁ本拠地となれば、色々と向こうにも事情があるから仕方がない。
…………夜中とかに、煉獄さんとかその父上息子にサクッと殺されなければそれでいいや。
「じゃあ話はこれで終わり。皆、行っていいよ。桜子は荷物を纏めるから、杏寿郎と隣の部屋で待っていてね」
1123人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
楓音(プロフ) - 作品とても楽しく読ませて頂いています!初の登場時からずっと気になっていたのですが、「炭治郎」を「炭次郎」と書き間違えていたのが気になってご報告させて頂きました💦ご不快な思いをさせてしまったら申し訳ありません💦 (2022年3月22日 18時) (レス) @page6 id: 5a612b3e43 (このIDを非表示/違反報告)
むい推しの人 - 初コメです〜。一つ気になったことがありまして…。「連れていく」で登場した夢主ちゃんの服のことです。膝上の短い袴ってどんなやつですか?変に細かいところ気になってしまいました…すみません。長文コメ失礼しました! (2019年9月22日 14時) (レス) id: 00103e9837 (このIDを非表示/違反報告)
風雅(プロフ) - 初コメ失礼します。無惨の名を言うと殺されるという呪いは発動しないのですか?無惨に限って例外はないような気がするので。今後の展開が気になります!更新頑張ってください! (2019年9月3日 21時) (レス) id: 0b2ef933c6 (このIDを非表示/違反報告)
衣鶴奈(プロフ) - 14ページ目、悲鳴島ではなく悲鳴嶼だと思います.......物語は面白いので、更新頑張ってください! (2019年8月30日 2時) (レス) id: 8c5e0feeb8 (このIDを非表示/違反報告)
心(プロフ) - オチを宇髄さんに一票! (2019年8月27日 18時) (レス) id: 2141c8a0fe (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:れんり@3回目 | 作成日時:2019年8月22日 20時