鬼舞辻無惨を殴るまで【鬼滅の刃】

死んじゃうよ ページ19

「えっ！？桜子さん！？」

「あっ…この前の黄色い子」


遅れて来た残りの2人は、喜ばしいことに柱ではなかった。


……いや、柱が嫌な訳ではないけど、重圧が“重い”からあまり来て欲しくないんだよな…


よく分からないけど、多分鬼としての私は重圧が目に見えるというか……物凄く影響を受けやすい、んだろう。


そのせいで、規格外に強い柱の重圧にもろに影響を受ける。


具体的には、顔や手足が上がらないとか、動けない振り向けないとか、重力的に凄い重くなる。


今が大丈夫なのは、多分そこにいる柱が比較的穏やかで圧を出していないからだ。




「なっなな何で桜子さんが…！？」




驚いた声で、目を見開いて座る私を見下ろす善逸を、私も少し驚いて見上げる。


メンバー的に柱の誰かが来ると思ったけど、寧ろ善逸で良かった！


心の癒やし系可愛いが来た、と思っていれば、その後ろには炭次郎の姿が。


「…あぁ、君達、名前何だっけ」


確か2人とはあの森で会ったのが初めてだから、一応名前を聞いておこう。


急に呼んだら怪しまれるからなぁ、と名前を聞くと、目の前の善逸が「え」と固まった。


と思えば、何かを思い出したように、壊れた機械のようにボソボソと呟き出す。


え…こわ。初登場の時からヤバい奴だったけど、輪をかけてヤバい。


人の声聞いてショックを受けたような顔で呟くとは、どういう考えをしてるんだ。


「お、俺は我妻善逸だよ……」

「へぇ……後ろの男の子は？」

「俺は竈門炭次郎、です」


よし、聞いたぞ、これで堂々と名前が呼べる…！




「まぁいいや…というか、人間って縁側でご飯を食べるの？」





右側へ目を向けて、何気に気になったことを聞くと、柱達が揃って首を傾げる。


えっこの図可愛い……じゃなくて、


後ろに部屋があるのに、わざわざ全員分膳の上に乗せてまで縁側で食べることに、純粋に疑問を抱く。


すると、いつの間にかぼーっとしていた無一郎に代わって、しのぶさんが口を開いた。


「それはここにいる皆さんが不健康だからです。外で栄養を取ることが、健康に良かったりするんですよ」


不健康…………意外だけど、そうなんだ。


でも健康に良いと言っても、食事は普通だし、何より……私はそれ、必要ないと思うんだけど…？


「じゃあ私は…」


何で？と言おうとした瞬間、しのぶさんの横から「それは！」と口を挟んだ。




「私が一緒に食べたかったの！せっかくだから、お話したいなぁと思って…」

でもさ私→←今なんて？

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