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パスタは茹でてレトルトソースをかけるだけだし、サラダも切っておいた野菜をお皿に盛るだけ、スープもお湯を入れるだけなので15分ほどで全て作り終わった。
未だイヤホンをつけてパソコンに向かっている拳ちゃんに近づいて肩を叩く。
キーボードを叩いていた手が止まり、イヤホンを外さないままゆっくりと振り向いた。
「なに？」
「ご飯、作った」
「え？」
イヤホンを外してテーブルに目をやった拳ちゃんが 作らないんじゃなかったの、と呟いた。
「ちょっと、イライラしてて、だからあんなこと言っちゃって」
「...そう」
「拳ちゃん私のこと心配してくれてたのに、あんなこと言ってごめん...」
「いいよ別に。気にしてないから」
ふわりと頭を撫でられて顔を上げると、柔らかい笑みを浮かべた拳ちゃんがいた。なんだか嬉しくてギュ、と手を握ると どうしたの、と笑みを含んだ声で問われた。
「ごめん」
「いいよ。イライラしてるんだろうなって丸わかりだったから放っておこうと思って。Aはイライラしてる時に構われる方が嫌でしょ」
「うん」
「ただ遅くなるならLINEでいいから連絡ほしかったな。それか仕事終わってから。そしたら俺がご飯作っておいたのに」
「イライラしててそれどころじゃなかった」
「だろうね」
クス、と笑った拳ちゃんは 食べよっか、と私の頭を撫でて立ち上がった。倣って私もパスタの前に座る。拳ちゃんがこうやって注意するのは私のことをちゃんとわかった上での注意だ。
「...サラダ」
「うん。食べて」
「謝ってきたくせにしっかり野菜は出すあたりAらしいな」
「うん。健康になってほしいから」
「野菜...」
「文句言わないでよ。せっかく作ったんだから」
「うーん...」
眉間に皺を寄せる拳ちゃんがミニトマトを箸でつつきながら唸る。お行儀悪いよ、と苦言を呈すと渋々フォークにパスタを巻き付けて口に運んだ。
「で、何あったの」
「...なんか...」
今日あった出来事をポツポツと話す。
真剣に聞いてくれている彼だけれど、きっと話し終わったらどちらの味方につくわけでもなくいつものように笑ってくれるんだろう。
''Aはそのお客さんを悪く言ってほしいわけじゃないんでしょ''と言って。
毎日こうやって彼と一緒に過ごせる時間が、私にとってなによりも穏やかで尊いものなんだ。
この先もずっと、私の生活に拳ちゃんがいるんだろうな。
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花鳥腐月(プロフ) - コメ失礼します🙇♀一作目から少し拝見したのですが、夢主ちゃんがkwmrさんを呼ぶとき名前＋さん呼びなの解釈一致すぎて震えました！！！！！陰ながら応援しております！頑張ってください💪 (2021年10月26日 18時) (
レス) @page13 id: ca02359df5 (このIDを非表示/違反報告)
あむ(プロフ) - 山田嫁枠急募さん» 返信遅くなり申し訳ございません。説明欄にも記載している通り私の作品の夢主は全員固定の女の子です。そのため今のところtmrさんのお話を書く予定もありません。申し訳ございません。 (2021年8月18日 23時) (レス) id: cac5d3b9a3 (このIDを非表示/違反報告)
山田嫁枠急募 - はじめまして。いつも楽しませていただいてます。リクエストなんですがtmrさんお願いしたいです。できたらよろしくお願いします。 (2021年8月8日 1時) (レス) id: 824bd81ecb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あむ | 作者ホームページ：
作成日時：2021年2月12日 16時
