いつもと違う顔 ページ7
メロンパン号で密行中に通りがかった銀行に目が行く。
「…志摩さん、あれ見てください」
志摩「ん？伊吹、止めて」
伊吹「はいよー」
私が指差す方にはブラインドが下された銀行。
まだ窓口の営業時間のはずなのになんだか異様な雰囲気だ。
志摩さんがスマホで検索した。
志摩「今日はあの銀行、通常営業だぞ」
「ってことはやっぱり…」
志摩「あぁ、非常事態だろうな」
銀行強盗
そう仮定した私達。
伊吹「んでもさー、どうやって中の様子探んのよ？
どうせあれだろ？俺がいつもみたいに見に行ったところで志摩ちゃんが止めるだけでしょ？」
志摩「あぁ、よく分かったな」
「伊吹がストレートに行くからでしょ」
愚痴る伊吹を見て志摩さんがフッと笑う。
ちなみに伊吹は私を睨んでいる。
「志摩さん、桔梗隊長に許可って…、」
志摩「とりあえず様子見てから決めよう。
銀行強盗が本当だったら俺から隊長に伝える」
「了解です！」
私はメロンパン号の後ろでカーテンを閉めて着替える。
こういう時の為にいくつかタイプの違う着替えを準備していた。
「ロングの方がイヤホン隠せますかね」
志摩「そうだなー、うん、それで」
スーツケースからウィッグを出して適当な長さの物を被る。
カーテン越しに志摩さんと話していると割り込んでくる野犬。
伊吹「ちょっと待った、A何してんのお前？」
「…遊んでると思ってんの？」
伊吹「はぁ？こんな時に噛みつくなって、バカなの？」
「それはこっちの台詞。
何のために私がいると思ってるんですか。
誰でも自分より弱そうな相手には隙見せるでしょ？
中に人質がいるなら、安全の為にも一般人を装って私が中に入るのがベストです」
志摩「その通り」
良くできました、とパチパチ拍手をくれる志摩さん。
ふふっ、なんか可愛い。
伊吹「だったら俺が、」
「だからバカなんですか？
あなたが入ったところで追い返されるだけでしょ。
それに状況を見たら戻ります」
伊吹「…でも、危な、」
志摩「伊吹」
志摩さんが伊吹の言葉を遮る。
志摩「Aも警察官だぞ。
…それ以上は優しさじゃない」
伊吹「……わかった」
渋々と伊吹が引き下がる。
そのタイミングでカーテンを開けた。
「如何でしょう？」
志摩「おー、上出来。全然警察に見えない」
伊吹「……」
「？…伊吹？」
何も言わない伊吹の目の前で手を振ってみる。
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結城(プロフ) - nartosasuke1010さん» コメントありがとうございます！コメントで感想頂けると本当嬉しいです(^^)続編の予定はありませんでしたが、楽しんでもらえるならちょっとお話考えてみようと思います(^^) (2021年4月3日 21時) (
レス) id: 3f7c57052f (このIDを非表示/違反報告)
nartosasuke1010(プロフ) - 面白かったです！続編と志摩落ち見たいです！ (2021年4月3日 12時) (レス) id: d944f1cd48 (このIDを非表示/違反報告)
結城(プロフ) - ちひろさん» コメントありがとうございます！わっ、本当ですね！言われるまで気づきませんでした笑 どんなことでも嬉しいです(^^) (2020年11月24日 19時) (レス) id: 3f7c57052f (このIDを非表示/違反報告)
ちひろ(プロフ) - 突然すみません…笑 KYボーイが完全にKY（ここのえ、よひと）かと思いました笑笑 すっごいくだらないことですみません笑笑 (2020年11月18日 0時) (レス) id: ce22831506 (このIDを非表示/違反報告)
結城(プロフ) - 飴さん» はじめまして、コメントありがとうございます！修正させてもらいます(^^) (2020年10月4日 8時) (レス) id: 3f7c57052f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：結城 | 作成日時：2020年9月15日 16時
