君のせい (ページ42)

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42.直人side③ ページ42

香奈「かわいくないですか･･･？」

ちょっと涙目の香奈。

あー、やばい。つらい。
頑張れ俺ー、大人の対応、信用第一だぞー。

『うん、かわいい、凄く似合ってる！』

香奈「よかったぁ･･･」

酔っ払っててよかった･･･
慌ててるのバレたりしたらかっこ悪い

香奈「私ね、直人さんのこと、待ってたの♪
･･･でも、寝ちゃってたぁ･･･」

上目使いで待ってた、といったら
節目がちに寝ちゃってた、という香奈。

どうやら、酔うと甘えてくるらしい。
でも、レベルがヤバイ。
こんなの食べてくださいって言ってるのと同じ。

男は誰でも"狼"なんだから。

『大丈夫、へこまないでいいから。
だからほら、ね？部屋連れてくから寝よ』

そういうと香奈は
嫌、とソファーに座り込んだかと思うと俺の手を引いて隣に座らせる。

『香奈？』

声をかけると俺の首にしがみつくようにして膝の上に座った。

いや、まじで、やばいっす。
俺、どうしたら良いんですか、HIROさん。

これ、襲ったら俺怒られる？笑

俺も香奈も被害者でしょ。
岩ちゃんと健二郎にはめられてる。

『ほーら。
俺の上で寝ないで、ベッド行くよ？』

嫌、嫌と、首を横に振って更にしがみつく。
香奈の柔らかな胸が俺に当たって形を変える。

っ、あーもう…!
叫びたい気持ちを抑えて香奈の優しく頭をなでる。

『そんなにくっつかれたら、おじさん困っちゃうよー』

香奈「直人さんはおじさんじゃないもん･･･」

少し離れた彼女と目が合う。

ドクン･･･

香奈「今日･･･一緒に寝たら、ダメですか･･･？」

ドクン･･･

『なんて事聞くんだよ･･･』

香奈「ダメ･･･?」

濡れた瞳･･･。
理性を保てる自信が無い。

ドクン･･･

『わかった･･俺の部屋で寝よう？』

そういうと香奈は嬉しそうに頷いた。