5 ページ6
佐久早「おはよう」
A「おはよー…、ございます」
まるで昨日の事など素知らぬ顔で今まで彼にされたこともない挨拶を学校でされ、思わずぎこちない返事に。
やばい、もう疲れた、帰りたい。
音花「…ねぇ、なんでA、佐久早くんに挨拶されたの？」
A「しりません」
音花「…何かあった？」
A「ないです」
早速食いついてくる友人。
…結局、付き合うというよりは彼女という設定で動くように、といった具合で必要以上に周りに開示する必要はない。
というか、被害こうむるのはほぼ私のみなので、必要以上の開示は禁止とすることとしました。
言いふらすのOUT、聞かれて答えるのOUT、告白されて断る理由に使うときのみOKとした。
音花「そっか、なんかあったらいってね？」
A「ありがとう、好き…」
音花「こりゃ重症ですな〜」
そう言って私の頭を撫でてくれる音花。
遠巻きに「無理に言わなくてもいいから、溜め込まないでね」と言ってくれる友人に、感謝と申し訳なさを感じながら甘える。
音花「吹奏楽のコンサートで、臨時ピアニストに来てくれればタダ+サービスしちゃう」
A「はは、ちゃっかりしてますね…」
―――――――――――――――…
音花「今日は弾いていかなくていいの？」
A「昨日で満足しました」
と言うのは建前で、掃除当番がないので奴に捕まる前に早く帰ってやりたいのだ。
音花「Aのピアノ、自然に耳に入ってくる感じだからもっと弾いてもいいのよ」
A「ありがとう、でも勉強もしないと…」
佐久早「ねぇ、」
音花「…え、あれ…呼んでない？」
A「…、人違いでは？早く行きま…」
今度は私が素知らぬ顔で、歩を進める私。
そもそも彼女役頼んでおいて、名前覚えてないとかそんな馬鹿なことありませんし。
佐久早「ちょっと、あんたらを呼んでるんだけど？」
A「はは…名前呼ばれないから気づかなかったです、帰るから離してくれませんか？」
佐久早「俺も帰るから、待ってて」
A「それは音花も待たせるので、ちょっと厳し…」
制服の襟を掴まれながら、引き止められてしまう。
そして俺も帰るとか言われる中、そっと音花を見て助けを求めるが…
音花「おっけー！！」
A「………」
…元気ハツラツな音花の返事に、私から言うことはもう何もなかった。
＊
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 320人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ハイキュー」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
氷水(プロフ) - 不協和音さん» 修正しようと思ってます！44巻も出たし、佐久早くんが先輩に対して「ちゃんと敬意はらえるんだこの子っ！！(超失礼)」とかの態度とかもわかったので、続編出るまでお恥ずかしいですがこのままお待ちくださいませ…(笑)ご指摘と素敵なコメントありがとうございます！！ (2020年8月13日 20時) (
レス) id: b2d8d7cb3b (このIDを非表示/違反報告)
氷水(プロフ) - 不協和音さん» おわーっ！コメントありがとうございます！！久々にほめられて舞い上がっちゃいます…！！質問なんですが、これ書いたのが2020/2月でして、本誌で飯綱くん出たばっかで名前とセッターと主将しかみてなくて、3年なの見落として書いてます…(笑)続編出す際に一緒に→ (2020年8月13日 20時) (レス) id: b2d8d7cb3b (このIDを非表示/違反報告)
不協和音(プロフ) - 面白くて読ませて頂いてます！あの、質問なのですが…飯鋼君は2年生設定なんですか？？ (2020年8月13日 18時) (レス) id: a4ec8b23ee (このIDを非表示/違反報告)
氷水(プロフ) - チベスナさん» 2でのご意見ありがとうございます！他の作品に比べて、私の書く小説の佐久早くん大人しいですけど…好きになってくれたのであれば本望です…！！もっと好きになる呪いをかけておきますね… (2020年4月24日 21時) (レス) id: b2d8d7cb3b (このIDを非表示/違反報告)
氷水(プロフ) - 夕妃さん» ご意見ありがとうございますー！佐久早くんを好きになってもらうはずが私まで…！？へへ、ありがとうございます！応援に応えられるような作品になるよう、頑張らせていただきますー！！ (2020年4月24日 21時) (レス) id: b2d8d7cb3b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：氷水 | 作成日時：2020年3月26日 17時
