ドライヤー . ページ6
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あ〜、長く浸かりすぎた。
のぼせる、のぼせる。
「 可愛かったなぁ？A 」
「 うるさい、黙ってくれますか 」
リビングに戻ると肩にタオルをかけたハマくんが、コツんと頭の上に顎を乗せて、弄ってくる。
体洗うとか言って、さっきも散々イジったくせに〜！
いじわるめ。
コタツのコンセントが刺してあるテーブルタップに、ドライヤーのコンセントを刺すと、ぽんぽんと自分の前を叩いた。
「 はい、来てー 」
トコトコと歩いて、座ると後ろから声がする。
「 寒いから、乾かすあいだ入っときコタツ 」
手が伸びてきてコタツの布団を捲って、私の膝にかけた。
きっと自分も寒いのに、そう言う。
どこまで過保護なんだか。
濡れている髪の毛を、しっかりタオルドライしたら乾かす前に甘い香りのヘアミルクを手に取って私の髪に塗り込んでいく。
大きな手が髪を梳く度に首に手が当たってちょっと擽ったい。
このヘアミルクはハマくんが選んだもので。
俺がこの匂いが好きやからって、ドラッグストアでめちゃめちゃ言ってたな(笑)
ブオーンってドライヤーの風で乾かし始めるとこの匂いほんま好きって呟いた。
「 ハマくんって乾かすの上手いよね。髪の毛 」
「 美容師なれるかな 」
「 いや、そこまでではない 」
「 なんや 」
ふたりでふふふって笑って、数分したら。
髪の毛が綺麗に乾いて。
最後に優しく櫛を通したら、くるっと自分のほうを向かせて髪の毛を撫でる。
「 サラサラなった。巻いてんのもええけどストレートも堪らんなぁ 」
「 どっちかといえば？」
「 んー…え、むずかし 」
「 私はストレートのほうが好きー、楽だから 」
「 セットの話かい(笑) そんなん俺がやったるわ 」
「 ええ、ハマくんが巻いてくれるの？ 」
「 うん。それで美容師一直線で目指すから 」
「 いいよ(笑) 目指さなくて 」
ハマくんは、芸人だから。
今のまんまお笑いが大好きな人でいて(笑)
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作者名：ましゅ | 作成日時：2020年10月24日 19時
