誰も知らない幼馴染 (ページ8)

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肝心な事ページ8

ナオちゃんは返すように手を握りしめた。
私は驚いて彼女の顔を見た。すると、彼女は何か振り切れた表情だった。
何か考えていて、その結果が出たとか…？

＿その後、私は意識を失い、気づいた時は家にいました。

「これで終わりです」

ナオちゃんはそう言って前を向いた。
彼女の振り切ったけど、まだ何か問題がある様な表情だった。

「肝心なところが曖昧で申し訳ないです…」

そう言って彼女はシュンとした。
でも、これだけ情報があれば見つけられるのではないか。
私はそう思った。

「では、私はこれから塾があるので…」

ナオちゃんはそう言って走り出した。
私は慌てて「気を付けてねー!」と彼女に届きそうな声で言った。

そしてアキノリはナオちゃんから視線を此方に向けた。
アキノリは真剣な表情だ。

「さて、早速調査に行くぞ」

アキノリはそう言った。
私とトウマは「うん」と了承した。
そして私はふと思った。調査はどうやってするか、という事だ。

言わないよりは良いよね…。

「アキノリ、調査についてちょっと詳しく言ってほしいんだけど…」

するとアキノリは「あー…」と声を漏らした。
真逆何も考えてなかったのか。
私はトウマの方を見る。
トウマも同じ事を思ったのか、頷いていたのが分かった。

「それより、状況整理の方が良いか」

アキノリはポンと手を叩いた。
まぁ、その方が良いのかもしれない。

「まず、その女の子に遭遇するためには、部活動が終わる時間。つまり、午後六時頃に外を歩く」

すると、アキノリはハッとして「でも、あまり遅過ぎても駄目だ」と言った。
門限などあるし、遅過ぎると怪しまれるだからだろう。

「だが、此処から先は会ってからじゃないと分かりずらいな…」

その事に私は頷く。
もしかすると、相手によって誘い方を変えてくるかもしれない。
今対策しても意味がない。