誰も知らない幼馴染 (ページ3)

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暗い心ページ3

無意識に出ていたのか。
私はそういう事が無いと思っていたが、案外ある事が分かった。

「何か悩みごととかあるの？」

彼女は首を傾げて言った。
本当は「幼馴染の命日」と伝えても良いのだが、そう簡単に言ってはいけないと思う。
それに、白ちゃんにも迷惑になるだろう。言った本人にも罪悪感があるだろうし、言わない方が得だろう。

「ううん。何でもないの」

私は首を降った。
彼女は「そっか」と笑って言った。

なんとか誤魔化せた。

だったら、なんでそんなに暗いのかと思われないか。
それに気ずいたら終わりだろう。

でも、我ながらいい友達持ったなと思う。
私は充実しているんだ、と思う。

するとチャイムが鳴り、皆は一斉に席に着く。
先生はその数秒後に来て、皆は一安心した。

先生はそのまま話し始めた。
内容は様々な事だった。
今日の予定だったり、提出物の締め切りだったり。

すると、先生の表情が暗くなった。
先生によると、「最近誘拐事件が多発している」との事。

誘拐事件…。之もまた妖怪が絡んでいるのでは、と思う。
でも、全部妖怪のせいだとは限らない。

私は妖怪の仕業であってほしいが。

「とにかく、何かあったら周りの人に知らせるように」

先生がそう言うと、クラスからは「はい」と声が上がった。
そして、先生は教室を出て、一時間目の教科の先生が来た。

誘拐事件の事も、二人に知らせたほうがいいのか。

私は教科書、ノートを出しながらそう思った。