誰も知らない幼馴染 (ページ17)

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別れページ17

シロちゃんの姿は光が収まると同時に消えていった。
それは、最後に見たシロちゃんと同じで、笑っていた。

「じゃあ、事件解決だな」

アキノリは腕を高く上げた。
トウマも「そうだね」と言って笑った。

そして私達はそれぞれの帰り道に進んだ。
ふと空を見ると軽くオレンジ色に染まっていた。

もう夕方なのか。

時間があっという間に過ぎていった。
早く帰らないとお母さんに怒られてしまう。

そう思い私は地面を蹴った。
タッタッタと音が鳴るのが分かった。

今更だが此処は家の近くだった。
私は馬鹿かと思った。

シロちゃんとの会話がこんなに楽しいとは思わなかった。
今と昔だと、こんなに違うのか。

そして私は明日の事を思った。
きっと明日もアキノリの家にお邪魔するだろう。

その時にシロちゃんを召喚してみようかな。
彼女が妖怪になった今、何時でも会えるんだ。

私にとってとても嬉しい。
だが、幼馴染の死を喜んでいるのと同じなのだろう。

少し心に傷ができる。

そう思っていると、自宅が目に入った。
もう着いたんだな。と思う。

考え事をするとあっという間だった。

そして私はドアを開けて「ただいまー」と言った。
すると奥から「おかえり」と声が聞こえた。

今の私は顔がニヤニヤとしているだろう。
実際、お母さんにも似たような事を言われた。

しょうがないじゃん。
死んでしまった幼馴染に会えたんだから＿。