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幼馴染と再開 ページ15

「シロちゃんなの…?」

私は目を開いた。
真逆、幼馴染が怪奇案件の犯人だったとは誰も思わないだろう。

もしかすると、お墓から帰る時に感じた視線は彼女の物だったのだろうか。
するとシロちゃんは「ごめんね」と頭を下げた。

彼女の長い髪がハラリと落ちる。
その行動にアキノリ達も驚いたようで、「え、え」と言葉を繰り返していた。

何故彼女は謝ったのだろう。
きっと、今回の事件の主犯だったからだろう。
でもどうして…。

「どうして、こんな事をしたの…?」

シロちゃんは肩がピクッと動いた。
そしてゆっくりと頭を上げる。
そのせいで髪が少しパサッとなってしまった。

「それは…」

彼女の瞳には涙が溜まっていた。
泣かせるつもりは無かった。でも、気になったのだ。妖怪探偵団として、幼馴染として。

「ナツメちゃんを探すため…」

その言葉に私は声が溢れた。
私を探すため…。

でも、何故そこまでして私を探していたのか。
別に他人を誘拐してまで探さなくても良いのでは?

すると、シロちゃんは私の心を読み取ったのか、「それはね」と言った。
妖怪になったら読心術でも身に付くのかな。

「妖怪になったら、しかもシャドウサイドになったら人の見分けがつかなくなるの。
元の視力は関係なく、目の前がぼやけるの」

「だから、ナツメちゃんだと思っても、実は違う人という事が殆どなの」

きっと、シロちゃんの事だから自力でライトサイドに戻ることは出来なかったのだろう。
シロちゃんは無意識に人を誘拐していたのか。妖怪とは恐ろしい者だと思う。

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白波凛(プロフ) - 突然の長文コメント失礼します。幼馴染の死という重いテーマですがこちらがもらい泣きするほどナツメちゃんの気持ちが伝わってきました。文も見やすく纏めてあっていいと思います… (2019年6月5日 7時) (レス) id: 71ad0170cd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:紅華-Kureha- | 作成日時:2019年4月19日 23時

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