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3話 ページ4

「A〜、焼きそばパン一口ちょーだい」


『トサカくんはお帰りください』


「何故に」



胡散臭さスマイルで一口を要求してきたクロはスルーし、焼きそばパンを頬張る。うん、今日も美味なるぞ。



「ちょっと、目立つから静かに食べてよ」


「お前はちゃんと食えよ〜研磨。夏バテでブッ倒れても知らねーぞ?」


「体調管理くらい出来るし…」



ウソつけ、ついこの間まで怪しかっただろ。
今は昼休み。約束しているわけではないが、大体週に一回はこうして屋上で一緒にお昼を過ごしている。
たまに夜っくんや海さん、一年生達も来て、たいそう賑やかになるのだが、大体は三人で駄弁るのが通例だ。



『っか〜、やっぱめちゃめちゃジリジリするね〜…』


「そろそろ屋内退避しとく?」


『え〜、なんかヤダ…』



このまま日光に負けるのは悔しい気がする。おいクロ、勝ち負けの問題じゃないとか言うんじゃない。



「あ、あの人ハンディ扇風機持ってる。…風ぬるそうだけど」



日焼け止めを塗る女生徒、タオルを被った男子生徒。まてまてここで匂い付き制汗シートは止めろ。



『そういえば、いつものパン屋さんアップルパイの具増量中らしいよ』


「もう行ってきた。スタンプあるしもっかい行くけど」


「情報早くねーかお前」



まさか女子よりスイーツ情報が早いとは。好きなこととなると余念が無い部分は本当にすごいと思う。今だって、ゲームをカチカチしてるし。



『どこまでいったの』


「今ボス戦」


『はっっっや』



この前買ったばっかって言ってた気がする、クロがだけど。
私はゲームが得意な方ではないから、平均クリアタイムは分からないけれど、ソレを差し引いてもこれは相当早い方では無かろうか。



「屋外でもやってるって、筋金入りだよなぁ」


「日光の関係で見づらい…」



うめく研磨とは反対に、影を作るため拍車がかかった猫背から金髪が別れ、すらっとした首筋が覗く。
普段見えない分、心なしかドギマギしてしまった。不意打ちは誰でも弱いと証明されているから仕方がない。



「目ぇ悪くすんぞ」



親子みたいな会話してるなぁ、とほのぼのしているところで予鈴が鳴る。楽しい時間はあっという間だ。
現国の授業のもほのぼの進んでくれないかな、と思いながら校内へのドアを開いた。

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設定タグ:HQ! , 孤爪研磨   
作品ジャンル:アニメ
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ねぎ - Rioさん» コメントありがとうございます!嬉しいです、励みになります〜!! (2022年9月27日 23時) (レス) id: 124a1bc937 (このIDを非表示/違反報告)
Rio - 今晩、凄く素敵な小説を見てびっくりしました!更新、楽しみにしてます!(/^_^) ( 初対面なのにゴメンナサイ!) (2022年9月24日 19時) (レス) @page16 id: 9824f121c1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ねぎ+ | 作成日時:2022年7月7日 21時

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