■禁止。 ページ15
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涼「うわぁー、すごい綺麗だな。」
あ「うん。」
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カラフルな花火の光に照らされるお互いの顔。
ビーチの階段に腰掛けて、肩をぶつかるほど近く。
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さっきまでいなかった人が今、私の隣にいる。
貴方が隣で笑ってる。
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ただそれだけのことなのに、何か泣きたくなって。
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涼「何、泣きそうになってんの。」
あ「だって…………」
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涼「せっかくの可愛い浴衣姿が台無しだぞ。」
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目尻に溜まった涙を掬う彼の指。
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みんなみたいなデートができなくたって、
みんなみたいに彼氏を自慢できなくたって。
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みんな以上に会うことができなくたって。
やっぱり、私は貴方でなくちゃダメ。
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あ「涼介、好きだからね…………」
涼「ん、分かってる。俺も好きだよ。」
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二人の花火が消えて、明かりも消える。
そして、私の体はいつもの腕にぎゅっと抱きしめられた。
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涼「ねぇ、A。」
あ「ん?」
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涼介の鼓動がより聞こえるように胸元に
頬を摺り寄せて、そうすると彼の手が私の頭を包む。
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そして、耳元で彼は囁いた。
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涼「来年から花火大会、俺以外と行くの禁止ね。」
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びっくりして顔をあげると、塞がれた唇。
夜の波音がいい音楽になっていて。
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唇が離れても、彼の腕が私を解くことは無い。
ずっとずっと抱きしめられたまま。
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涼「俺、マジでアイツのことぶん殴ろうかと思ったけど
必死に我慢したんだから、これくらいのご褒美はね。」
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あ「妬いてくれたの?」
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涼「かなりね。だから、もう一回。」
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再び塞がれ、角度を変えてキスを何度もして。
今までで一番忘れられない夏の想い出。
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もとえ - とても 良かったです 続きが読みたくなりました。 (2015年3月5日 9時) (レス) id: 768bff496b (このIDを非表示/違反報告)
おんぷ(プロフ) - 名無し29095号さん» 何回も読んで下さり有り難うございます!続編を希望していただけるなんて!!ぜひとも機会があればこの続きを書かせていただきます(*´艸`*) (2015年2月8日 19時) (レス) id: 10801d15d3 (このIDを非表示/違反報告)
名無し29095号(プロフ) - このシリーズ大好きで何回も読み返しちゃいます(*^o^*)作者さんが良ければ続編書いていただきたいです! (2014年12月4日 9時) (レス) id: adcc01d3cb (このIDを非表示/違反報告)
おんぷ(プロフ) - りずさん» 一番好きだなんてありがとうございます(*´艸`*)続編を希望していただけるなんて光栄です。是非検討させていただきます。 (2014年12月2日 23時) (レス) id: 10801d15d3 (このIDを非表示/違反報告)
おんぷ(プロフ) - みーさん» レスが遅くなってしまってごめんなさい(泣)一気に読んでもらえたなんて嬉しいです、ありがとうございます。はい!これからもマイペースにたくさんの胸キュンをお届けしてまいります(*゚▽゚)ノ (2014年12月2日 23時) (レス) id: 10801d15d3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おんぷ♪ | 作成日時:2013年8月27日 15時