貴方の隣に行ってから… Ryosuke.Y

■いいよね? ページ12

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一人で夏休みを過ごしたくなかったんだ。

私も夏休みの気分を誰かと味わいたかった。









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眠ってたはずの浴衣は私の体に綺麗に着付けされて、

赤の帯が映える。









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急だったために美容院に行く暇もなくて、

髪も自分でセットした。









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あ「あ、ごめん。遅くなっちゃった。」

「いや、全然。というか、めっちゃ似合ってんね!」









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今日、予定が無い大学時代の友達同士で急きょ決まった

花火大会へのお出かけ。









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「A、すげぇー可愛いじゃん!」

「はい、手出すの禁止です。」









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一応、涼介に言っておこうかな。









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そうは思ったけどただの友達同士の集まりだし、

別にいいよね、と思って連絡はしなかった。









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「A、見えるか?」

あ「あ、うん。見えるよ。すごい綺麗だね。」









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隣に涼介がいたらなぁ。

何て考えてしまうのは彼に溺れている証拠。









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隣が涼介じゃないとダメってこと。









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「すごい綺麗だったね。」

あ「うん、もうドーン!って大きく広がって……」









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「何かAって子どもみたいだな。」

あ「なっ!これでも22歳です!」









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「ほら、そう言う風にムキになるところが……」

「はいはい。じゃぁ、保護者さんは家まで送っていってよ。」









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あ「だから、子どもじゃないんだってば!

それに大丈夫だよ、歩いて帰れる距離だし……」









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「距離何て関係ないの。Aに何かあって

彼氏に怒られるのごめんだよ。じゃ、頼んだよ。」









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「んじゃ、帰るよ。」

あ「ちょっ…………うわっ!」







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