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『北斗ごめんね、お待たせ!』
北「ん、お疲れ。腹減ったろ。すぐ飯物頼む?」
『ガーリックチャーハン!』
北「もう少し女子っぽいもの頼めよ。」
都内にある、ちょっとばかし古びた居酒屋。
お互いの職場の中間地であるここで待ち合わせていた彼女は
俺の大切な大切な女の子。
ただし、
『私と北斗の間で女の子らしいとかないでしょ。』
恋人ではない。
高校3年間ずっと同じクラスで、
示し合わせたわけでもないのに進学する大学の
それも学部まで被って…。
腐れ縁、なんて言葉が当てはまるんだろうね。
俺はもっと、それ以上の感情で
君のこと見てるんだけど。
だけどそんな思いは、
この居心地のいいぬるま湯から抜け出ずにいた間に
口にすることさえできなくなってしまった。
『北斗聞いて。高地くんとデートの約束した!』
襲ってくる目眩は
たった1本の瓶ビールのせいなんかじゃなくて。
あぁ、このまま上手くいってしまうんだね。
きっと俺の一生の後悔だ。
あの日軽い気持ちで君にあいつを紹介してしまったために、
今君は目の前にいるはずの俺なんかじゃなくて
俺の友人のことで頭がいっぱい。
北「へー。よかったじゃん。頑張れよ。」
『うん!ねね、高地くんってどんなファッションが好きなのかな?髪の毛は?』
さっきまで枝豆とガーリックチャーハンください!なんて
おじさんみたいな注文してたのにさ、
ほっぺたピンクにしてすっかり女の子になっちゃってるの。
なにもかもあいつのための表情。
あいつを思って悩んで、
俺はそれを延々聞いている。
自分でも馬鹿だとは思ってるよ。
北「さぁ?べつにそのままでいいでしょ。」
『もっとまじめに考えて!』
大真面目だよ。
君はそのままで可愛い。
世界一可愛いんだよ。
だけどさ、
『いつも聞いてくれてありがとうね。
北斗には何でも話せちゃうよ。』
北「お前俺以外に友達いないわけ?」
『まって、北斗にだけは言われたくない!』
そんな可愛い笑顔で
どれだけ残酷なこと言ってるのか、
君は知るはずもないんだろうね。
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綾鷹(プロフ) - miumusicさん» 最後まで読んで下さってありがとうございます!作者としても北斗くんの片思いを書くのはめちゃめちゃ楽しかったです笑 その後のお話はいつか番外編置き場へ置くと思いますが、その時はこちらでもお知らせしますね! (2020年5月5日 23時) (レス) id: f953e13246 (このIDを非表示/違反報告)
綾鷹(プロフ) - えりんぎさん» 最後まで読んで下さってありがとうございました!いい加減樹くんのお話を書きたいなぁと思いつつ日々悶々としております…もしそのときはぜひ遊びにきてください! (2020年5月5日 23時) (レス) id: f953e13246 (このIDを非表示/違反報告)
miumusic(プロフ) - 完結おめでとうございます!キュンキュンしながら読ませていただきました!お時間ある時に2人のその後を書いていただけると嬉しいです。 (2019年11月4日 21時) (レス) id: 25a2f480ab (このIDを非表示/違反報告)
えりんぎ(プロフ) - とても楽しく読ませて頂きました!!じゅったんのお話読みたいです。 (2019年10月31日 3時) (レス) id: a4c197da1b (このIDを非表示/違反報告)
綾鷹(プロフ) - ぽちゃっこさん» いつもあたたかいコメントを下さって本当に励みでした!(;;)最後まで読んで下さってありがとうございます!次回も頑張ります! (2019年10月30日 23時) (レス) id: f953e13246 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:綾鷹 | 作成日時:2019年9月21日 2時