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微熱は恋のスパイス？−BH ページ9
静かに玄関を開け、コートも脱がずに寝室に向かう。
｢ん……｣
ああ、寝てる……
焦燥感に駆られながら帰宅したから、ここに居てくれることに安堵する。
頬を高揚させ、荒い息をしてるA。
そっと額に手をやる。
『あっつ……』
｢ん…べく…ちゃんだぁ……｣
やべ、起こしちまった。
『ただいま。水分摂った？今冷えピタもってくるから』
額に乗せてた手をどけて立ち上がろうとすると、クンッと手首に圧を感じる。
Aがコートの裾を引っ張った。
『んーどした？』
自分でもこんな甘い声がどこから発されてるのか聞きたい、そんな声で問い掛ける。
｢行っちゃ、や…｣
か細い声で俺の手を取り、弱々しく握ってくる。手もすごい熱を持ってる。
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作者名：子猫 | 作成日時：2017年10月5日 22時
