SS×EXO (ページ4)

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後ろ髪を引かれながらも、ミンソギヒョンと待ち合わせしているカフェへ足を進める。

『ヒョン！』

「おーベッキョナ。お前、今日誕生日だよな？他に誘う奴いないのか？女の子とかさぁ。って、暇してホイホイ引率する俺も同類ってやつか。」

『俺はヒョンと行きたいの～！』

「はいはい嬉しいよ。朝メシまだだから食っていい？」

カフェで男2人向かい合ってランチってのも小っ恥ずかしいけど、ミンソギヒョンといると落ち着くんだよな。昔から俺を可愛がってくれてる先輩で。

頼んでたアイスアメリカーノが運ばれてくる。

視線を店員の女の子に向けると、その先に見覚えのある男が目に入ってきた。

『は……？』

……誰だよその女は。

今日お前はAとデートだろうが。アイラインの濃い、キツそうな女がアイツに腕を絡ませ微笑んでいる。

「え！？ベッキョナどこ行くんだよ」

『おい』

「あ、ベッキョニヒョン。奇遇ですね。どうしたんですか？」

悪びれる様子もないコイツを殴りたい衝動を抑え、なんとか声を絞り出す。

『……今日、Aと遊ぶんじゃなかったのかよ』

「あー、その予定でしたけど。あっヒョン、代わりに相手してあげて下さいよ」

『セフンお前、いい加減にしろよ』

「ヒョンこそ、好きなら奪えばいいじゃないですか。肝心な所は臆病なんですね」

そもそも、高校の後輩だったセフンとAを出会わせたのは他でもない俺で。

セフンはプレイボーイっつーか、女が切れなくて、絶対Aを近づけたくなかったのに…あれが俺の最大の失態であり、最大の後悔。

いつも俺の欲しい物や持ってる物を欲しがるから、Aにもその程度の気持ちで近づいてきた。

Aは物じゃねーっつの。
俺の一番大事な、女なんだよ。

ポジションはまだ……幼馴染みだけど、俺にとってはたった一人、惚れてる女なんだよ。

「安心して下さいよヒョン。さっき別れようって言ったから。」

『･･･！』

バカヤロー。また泣かすようなことしやがって。