始末屋SixTONES (ページ10)

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お店の奥に進み、階段を降りるとホテルのように一直線になった廊下の両側にたくさんの扉がある。

慎「ここがAちゃんの部屋ね。

右隣が俺だからなんかあったら遠慮なく声かけて。

それで向かいの部屋がー、って言っても一度に覚えらんないか。ちょっとまってて、北斗ー！」

私の部屋だと案内された部屋は想像以上にいい部屋で、本当にここで過ごしてもいいのか申し訳なくなってしまう。

慎太郎(最初、森本さんって呼んだら鳥肌たつからやめて！って凄い嫌がられた)の説明によると

部屋にトイレもお風呂もあるらしく、食べ物さえ用意すれば部屋を出なくてもある程度は生きていけるようになってるみたいだ。

樹「入り口でぼーっと突っ立ってどうしたの？慎太郎はどこ行った？」

「ここでちょっと待つように言われたので。」

樹「あいつ、」

「田中さんはどうしたんですか？」

樹「樹でいいよ！なんか堅苦しくて距離感じるわ。

それでなんだっけ、あー、そう！預かった封筒にAちゃんのっぽい薬入ってたんだけど、

それに関する資料だけ見当たらなくてさ。なんの薬か教えてほしくて。」

「詳しくは難しくてよくわかってないんですけど、私、持病があるのでその薬です。

1日1錠必ず飲むようにって、」

そうは言われてるけど、これからどうすればいいんだろう。

渡された分の薬がなくなっても病院には行けそうもないし、でも飲まないという判断をするにはあまりにも自分の病気について知らなさすぎて何が起こるか分からなくて怖い。

こんなことならちゃんと聞いておくんだったな。