Sweet butterfly〜Donghae〜

唄えない… ページ10

*


「え！これが新曲？」

「うん、そうよ。ハニに取っては初めてのバラード曲。
そしてこれが、新生ハニの誕生よ」

「バラード曲、ですか？」

「うん、それにもう一つ。あなたの憧れの人とのコラボよ」

「え！？それってもしかして…」

「そう、ﾄﾞﾝﾍよ」

「ﾄﾞﾝﾍヒョンとコラボ……」


まさかの、ﾄﾞﾝﾍオッパとのコラボがバラード曲？
今までのあたしの曲調と言えば。

同世代の人への応援歌みたいなアップテンポなもので、元気いっぱいの曲ばかりだった。


「なんでバラード…？」

「ハニ。あんたも気づいてるはずよ。
今まで、チャートの上位には入れても1位は取ったことないわよね？」

「うん…」


そうだ。正式デビューから2年。
だけど、今まで最高でも4位。
最近人気も落ち着いてきたってこと、自分でもわかってるんだ。


「ここで勝負に出ないと、もう後ろからどんどん追い越されちゃうのよ」

「でも、とりあえず曲聴かせて…」

「わかった。でもいい曲だし、ﾄﾞﾝﾍとのコラボなら絶対売れると思う。
考えてみて」


持ち帰ったデモCD。




「Sweet butterfly」


『いつまであたしを子供扱いするの？

こんなにも胸が苦しくて息ができない

あなたがあたしに何気なく向ける笑顔に

何度胸を焦がしたかわかる？


あなたがあたし以外にも同じ笑顔を向けるたび

嫉妬でカラダが焼け付くように熱いの


あたしを見て

あたしだけを見て

あなたを愛してる

あなただけを愛してる

もしもあなたがあたしを愛してくれたら

この羽根を焼き尽くしても構わない』


なにこれ。
え？作詞家ってあたし？な訳ないし←

でもなんで、こんなにもあたしの気持ちがストレートに表されたみたいなの？



『baby

いつからお前はそんなに綺麗になったの？

いつもおどけてはしゃいでたお前はもういない

お前を見てるよ

お前だけを見てるよ



Sweet butterfly

真っ白い羽根を広げて

眩しい光の中へ飛び立つ君から目が離せない』







こんな曲、ﾄﾞﾝﾍオッパとなんて唄えないよ……



*

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