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「ごめんなさい」



私の言葉に、彼は少しだけ悲しそうに顔を歪めて。


でも、満足そうに吐息を零した。








「わかってた」








そのあまりにもあっさりとした言葉に、かえって涙があふれ出てしまう。









「え、ちょっと、なんで泣くわけ!?」



「ぅ、くっ・・・ごめんなさ、っいっ・・・!!」







さっきの出来事なんて、まるで私の夢じゃなかったんだろうか。







あーもう、なんて言って彼のジャージの裾を使って私の涙をぬぐってくれる彼は、


いつも通りの私の大切な“幼なじみ”の顔をしていた。









「ねえA、好き」




「うん」




「好き、好き、大好き」




「・・・・・ん」







「でも、返事は?」



「・・・・・・ごめんなさい」







そう返すと、よろしい、なんて言って彼が私の髪をぐしゃぐしゃにした。









「Aだったら、絶対岩ちゃんともうまくいくからさ」




「俺も、応援してるから」




「だから、幸せになってよね」







ドアがガラガラと開く音がして、徹が去っていったことを理解する。









「また明日ね、」








私は最後まで、振り返らなかった。

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sukai(プロフ) - 鎖奈さん» 了解しました。 (2015年2月6日 22時) (携帯から) (レス) id: 4118f4027b (このIDを非表示/違反報告)
鎖奈 - sukaiさん» そうおっしゃっていただけて、とても嬉しいです。ピンク要素の少ない、暗くて重いだけのオメガバースに需要があると思ってなかったので・・・。新しい短編集でもよろしくお願いします。 (2015年2月6日 22時) (レス) id: a4e6000211 (このIDを非表示/違反報告)
sukai(プロフ) - この作品とても好きです(≧∇≦)更新楽しみにしてますo(^-^)o (2015年2月6日 19時) (携帯から) (レス) id: 4118f4027b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:鎖奈 | 作成日時:2014年11月22日 20時

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