夢なら覚めないで ページ46
*
真っ白い砂浜。
サクサクと砂を踏む音を楽しんで、歩き続ける。
幼い頃、オンマと一緒に手を引かれて歩いた浜辺。
素足で砂を踏むと、きゅっきゅって泣く砂。
それが楽しくて何度も踏んでるうちに
その砂が砂じゃなくて雪だって気がついた。
あれ…？
ここは……
周りを見渡すと、真っ白い雪に覆われた雪原が広がってて…
しんと静まり返った雪原には、あたし以外だれ一人もいない。
誰か…
叫ぼうとしても喉が塞がって声が出ない。
焦って走り出しても足を取られてうまく走れない。
いつの間にか、フワフワして。
ハニ……
誰…？
頬を撫でる優しい手のひらが暖かくて、そっと目を開いた。
心配そうにあたしを見下ろす懐かしい顔…
あたしが大好きだった眉を下げた優しい顔。
ﾄﾞﾝﾍオッパ…？
ああ、これは夢……？
オッパに会いたいって願ったから……
「夢かな……」
「え？」
「ん…もう死んじゃうから…最後に神様が見せてくれた夢…？」
「なに言って…」
「だって…最後に会いたいって思ったから…」
「俺に…？」
「うん、オッパに…」
「ハニ…」
寒いよ、オッパ…
抱きしめられてるのに、どんどん体温が下がってる気がする。
段々、気が遠くなってきた。
「眠い…」
「………ハニ、寝ちゃダメだ」
「ムリ…」
だって、瞼が上がらないんだもん。
きっとこのまま…
「………ハニ、脱がすよ？」
そう言ったオッパが、あたしを包んでたブランケットやダウンコートを
剥がして、あたしのセーターに手をかけた。
「え…え、やだ…」
「恥ずかしがってる場合かよ、こうしなきゃ死んじまう」
あっという間にキャミソールだけになってしまった。
オッパ、手際よ過ぎだよ←
自分もセーターを脱ぎ捨てたオッパは、ブランケットを羽織って
自分ごとあたしを抱きしめた。
初めて触れた、オッパの素肌…
フワッと香るオッパ匂いがダイレクトに伝わる。
恥ずかしいのに、嬉しくて……
このまま死んでも、きっと構わないって思った。
合わせた胸、肌越しにオッパの心臓の音が聞こえる。
ちょっと早くて、規則正しいトクン、トクン、っていう音。
そして伝わる、オッパの温もり…
「あったかい…」
「人肌が一番あったかいんだよ」
「ん…」
フワフワ、あったかくて幸せで。
夢ならどうか、覚めないで。
夢でもいいから。
オッパに最後に、好きって伝えてから逝きたい。
「オッパ…」
大好きなオッパ…
*
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さくらこ(プロフ) - yuさん» yuさん、コメント頂いてたのに気づかなくて今頃ごめんなさい(T ^ T)やっと思いを伝えあった二人ですが、まだまだ先は長いようで…気長にお付き合いくださいね！本当にごめんなさい。ありがとうございます！ (2013年12月23日 23時) (
レス) id: a388da78b1 (このIDを非表示/違反報告)
yu - やっと結ばれた〜(*/ω＼*)告白の感じも二人して可愛くて最高です！続きも楽しにしてます（*^_^*） (2013年12月4日 22時) (レス) id: 053314da0c (このIDを非表示/違反報告)
さくらこ(プロフ) - ななすけさん» ななすけさん、コメントありがとうございます！ええ、ええ、やっと肌と肌が←エ ロいw素直になった二人のその後も見守ってあげてくださいね！ (2013年12月3日 20時) (レス) id: a388da78b1 (このIDを非表示/違反報告)
さくらこ(プロフ) - yuさん» yuさん、またまたコメありがとうございます！大好きだなんて言っていただいて嬉しいやらお恥ずかしいやら(///△///） もうすぐ更新しますので楽しみにしてもらえたら嬉しいです！ (2013年12月3日 20時) (レス) id: a388da78b1 (このIDを非表示/違反報告)
ななすけ(プロフ) - あぁ、肌と肌がーっ！！この温かさに誘われて、素直になれますように。 (2013年12月2日 22時) (レス) id: db7694f338 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さくらこ
| 作者ホームページ：http://id41.fm-p.jp/390/cherryhae15/
作成日時：2013年10月23日 16時
