俺の立ち位置〜DH〜 ページ26
*
「ったく…相変わらず足早いな…」
ハニを追って出たものの、どこにいるのかわからず周辺を探し回った。
もう、帰ったのか…？
諦めて戻ろうと思った時。
ギーギーと鳴るブランコの音が聞こえて、その方向に歩いていくと
街灯の薄明かりに照らされた公園のブランコにハニを見つけた。
叱られた子供みたいに、項垂れて足元の砂を踏み締めてブランコを揺らして。
それを見た瞬間、思いが溢れて胸が熱くなった。
「もう、帰ろう…」
こっそり後ろから近づいて、立ち上がろうとしたハニの頭にそっと手を載せた。
「相変わらずお前足早いなぁ、こっちの年考えろよ」
ビックリして身体を強張らせるハニ。
「ヒ、ヒョン！」
もうずっと、呼ばれ慣れてるその呼び方。
でも、最近その呼び方はお前と俺との距離を遠く感じるんだ。
前は、"ヒョン"っていう呼び方にお前とは特別な関係なんだって
なぜか根拠のない自信みたいなものがあったのに。
でも、今までの兄貴と妹としての期間が長すぎて。
今更どんな風に接したらいいかわからない俺は
やっぱりヒョンとしての立ち位置を保とうとしてしまうんだよ。
「え？な、なんで？パーティーは？なんでヒョンがここに？」
「やー！それはこっちのセリフだっつーの！
なんでヒョンのバースデーパーティー抜け出してんの？」
「そ、それは……」
俯いて、言葉を濁すハニの手にはきっと俺へのプレゼント…
「それ。プレゼントだろ？くれないの？」
そう言って手を差し出したら、さっと後ろに隠した。
俺の腕にある、ユリから貰った腕時計に視線を落として一瞬顔が曇ったのは
俺の勘違い？
「こ、これは、その…」
「ん？」
「だって…もういっぱいいいもの貰ったでしょ？あたしのなんか…あ！」
身体を伸ばして、ハニの手からプレゼントを奪うとブランコから立ち上がった。
「ちょ！なんで！！」
「いいじゃん、俺んだろ？」
「や、ちょっと！返して！」
その小さな身体でピョンピョン跳ねて奪い返そうとするハニを躱して
高く上げる。
めちゃくちゃかわいい。
「きゃっ！！」
「うわっ！」
ハニに見とれて油断した俺は、草むらに足を取られてハニと一緒に
芝生の上に倒れてしまった。
すぐそばにあるハニの顔。
今すぐにでもそのかわいい唇を塞いでしまいたい衝動を必死で抑えた。
見つめあってた時間は、ほんの数秒だろうか。
急に我に帰ったように突き飛ばされて、俺の視界からハニが消えた。
*
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さくらこ(プロフ) - yuさん» yuさん、コメント頂いてたのに気づかなくて今頃ごめんなさい(T ^ T)やっと思いを伝えあった二人ですが、まだまだ先は長いようで…気長にお付き合いくださいね！本当にごめんなさい。ありがとうございます！ (2013年12月23日 23時) (
レス) id: a388da78b1 (このIDを非表示/違反報告)
yu - やっと結ばれた〜(*/ω＼*)告白の感じも二人して可愛くて最高です！続きも楽しにしてます（*^_^*） (2013年12月4日 22時) (レス) id: 053314da0c (このIDを非表示/違反報告)
さくらこ(プロフ) - ななすけさん» ななすけさん、コメントありがとうございます！ええ、ええ、やっと肌と肌が←エ ロいw素直になった二人のその後も見守ってあげてくださいね！ (2013年12月3日 20時) (レス) id: a388da78b1 (このIDを非表示/違反報告)
さくらこ(プロフ) - yuさん» yuさん、またまたコメありがとうございます！大好きだなんて言っていただいて嬉しいやらお恥ずかしいやら(///△///） もうすぐ更新しますので楽しみにしてもらえたら嬉しいです！ (2013年12月3日 20時) (レス) id: a388da78b1 (このIDを非表示/違反報告)
ななすけ(プロフ) - あぁ、肌と肌がーっ！！この温かさに誘われて、素直になれますように。 (2013年12月2日 22時) (レス) id: db7694f338 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さくらこ
| 作者ホームページ：http://id41.fm-p.jp/390/cherryhae15/
作成日時：2013年10月23日 16時
